悪質なメーターの改ざんは車検証の走行距離で見分けられる!?

オドメーター

車のオドメーターが、その数字を操作ができないような仕組みになっていることは当然のことだが、悪質な改ざんを行う専門業者が存在するらい。

走行距離を改ざんされた車が中古車市場に流通することも少なくないらしいのだが、今回は、その手口と、被害に遭わないための対策について投稿する。

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可能性

驚かれるかもしれないが、結論から言えば、”オドメーター”の数字を操作することは可能であり、走行距離が改ざんされることもあり得る。

もちろん、私たち一般のユーザーができることではないし、当然ながらそのためのスイッチなどはどこにもも当たらない。

ところが、専門の知識や道具を持ってすれば、それができてしまうのらしいのだ。

実際に、機械式(アナログ式)のメーターについては、回転を巻き戻すことで比較的容易に数字の操作ができてしまうことが以前から指摘されていた経緯がある。

その後に登場した”デジタル式オドメーター”は、機械式に比べ走行距離を操作することは難しいと言われているのだが、やはり数字の操作は可能であるようだ。

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国土交通省の対策

走行距離の改ざんは、それほど簡単なことではない。

というのも、相次ぐ改ざんに対し、国土交通省は、”過去2回の車検時の走行距離を車検証に記載させる”という対策を講じているのだ。

乗用車においては2004年、軽自動車については2009年からこの仕組みが採用されている。

よって、仮に改ざんを行えば、メーターに表示される走行距離が過去の車検時の数字よりも短くなってしまい、いかにも不自然なことが起こってしまうことは言うまでもない。

(例)走行距離86,000(車検時75,000)kmの車を走行距離20,000kmに改ざんした場合

  • メーターの走行距離    :20,000km
  • 車検証の走行距離(前回) :75,000km
  • 車検証の走行距離(前々回):56,000km

ところが、後述するように、走行距離の改ざんを繰り返す悪質な業者は、さらなる手を使ってこれをすり抜けているというから驚きだ・・・。

手口

悪辣な業者が使う最新の手法は驚くべきものであるが、簡単にその流れを説明すれば、以下のようになる。

①仕入れ → ②走行距離の改ざん → ③車検申請 → ④車検申請 → ⑤販売

ポイントは、1度車検を受けてからすぐにもう1度車検を受けていることだが、これは重要な意味を持つ。

先述の通り、車検証には”過去2回”の車検時の走行距離が記載されるため、改ざん後に1度車検を受けたとしても、さらに前の車検時の走行距離の記載が消えるわけではない。

これでは、最後の車検時の走行距離(改ざんされたもの)がその前の車検時の走行距離よりも短くなり、極めて不自然なことになってしまうのである

そこで、改ざん後に2度車検を受けることで、”車検証に記載される走行距離を過去2回分ともに改ざん後の数字にしてしまう”と言う手法が取られているのだ。

改ざんの実例

それでは、実際にあった悪質業者による走行距離改ざんの例を見てみよう。

数字についてはキリのよいものを用いるが、今回は、”仕入れた車の走行距離120,000kmを50,000kmに改ざんして販売したケース”とする。

①仕入れ

メーター走行距離 120,000km
車検証の走行距離 前回 110,000km
前々回 90,000km

②走行距離を50,000kmに改ざん

メーター走行距離 50,000km
車検証の走行距離 前回 110,000km
前々回 90,000km

③車検(1回目)

メーター走行距離 50,000km
車検証の走行距離 前回 50,000km
前々回 110,000km

④車検(2回目)

メーター走行距離 50,000km
車検証の走行距離 前回 50,000km
前々回 50,000km

⑤走行距離50,000kmとして販売

実に手の込んだ手法であるが、そう上手くいくのか疑問に思える点があることは事実だ。

例えば、③の1回目の車検に出す時点で、メーターの走行距離が前回車検時の数字よりも短くなっているわけだから、検査の担当者がこれを見落とすとは考えられない。

しかしながら、これについては、”メーターが壊れたから交換した”などという理由をつければそのまま検査を通過してしまうらしいのだ。

というのも、メーターの数値を操作する行為はあくまでも”改造”であり、車の所有者の自由なのである。

もちろん、そのことを隠したままその車を転売すれば”詐欺罪”となるが、この時点では業者がそれを行う根拠がないため、追及することができないのが現実だ。

また、④にあるように、車検を受けた直後に再び2回目の車検を受けることも極めて不自然なことではあるが、これについても特別な規制などは存在しない。

現行の制度では、手数料や自動車重量税を支払うことで、何度でも車検を受けることが可能なのである。

最終的に、過去2回の車検時の走行距離がいずれも50,000kmとなるが、客に対しては、”車検と車検の間は走行しなかった”と説明してごまかすのがお決まりのパターンだ。

しかしながら、これに関しては、不自然さが残ることは否定できない。

1回目の車検と同日、または2~3日後に2回目を受けることが多いらしいのだが、過去2回の車検の間隔が近すぎる場合は、走行距離の改ざんが行われている蓋然性が高いと言えるだろう。

見分け方

見分け

車検証

悪質な業者の走行距離の改ざんの手法を知ることで、ある程度、改ざんを見分けることができると言える。

やはり車検証を見ることが大事で、①過去2回の車検の日時と、②過去2回の車検時の走行距離に注目して欲しい。

仮に、”過去2回の車検を受けた日付が同日、またはその間隔が非常に近い”と言う中古車を見つけたら、改ざんを疑うべきだ。

さらに、”車検証に記載される過去2回の車検時の走行距離がほぼ、又は完全に同じ”であれば、改ざんが行われている蓋然性がかなり高いだろう。

また、そこまでアホな業者はないと思うが、車検証に記載される走行距離がメーターに表示される数字よりも長い場合は、もちろん”黒”である。

中古車販売店で車を購入する場合は、必ず車検証を見せてもらい、これらの点をチェックして欲しい。

そこで、業者が車検表の提示を拒むようであれば、その店からの購入は見送るべきだと思う。

外観・内装の状態

外観、内装の状態と、走行距離を照らし合わせることも重要なポイントだ。

走行距離が少ないにも関わらず塗装の劣化が激しかったり、シート等の内装の状態がよくない場合は、走行距離の改ざんが行われた可能性がある。

また、車の年式と走行距離を照合することも有効な方法だと思う。

販売店の業態

これも極めて重要な点であるが、その車を販売している業者の営業の様子をしっかりと見極める必要がある。

各社ディーラーや最大手中古販売店であればある程度は安心できるが、規模の小さな店舗は少々怪しいと思った方がよいと思う。

もちろん、真っ当に活動されている小さな中古車販売店もたくさんあるが、念には念を入れた方がよい。

絶対にやってはならないのが、”ネットオークションでの購入”ある。

これについては、自動車以外の取引でも非常にリスクを負うことになるが、何よりも相手の顔が見えないことが大きな不安要素だ。

後々改ざんが明らかになっても、”ノークレームノーリターン”を口実に知らぬふりをされるかもしれないし、双方の距離が離れていれば、全てにおいて面倒なことになってしまう。

終わりに

残念な話ではあるが、走行距離の改ざんを行う業者が存在することは事実である。

被害に遭わないためにもなるべく新車を購入したいところだが、それが難しい場合は、本投稿を少しでも参考にしていただければと思う。

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