駐車違反と放置駐車違反の違いとは!? 罰金の額や点数も違うの?

駐車違反と放置駐車違反の違い

駐車違反と言う言葉自体は日常的によく耳にするが、“駐車違反”と“放置駐車違反”の2つの反則行為が設けられていることをご存知だろうか。

今回は両者の違いについて投稿するので、ぜひ最後までお読みいただければと思う。

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駐車と放置駐車

駐車違反と放置駐車違反の違いを論ずるためにも、まずは駐車と放置駐車の違いを確認しておきたい。

“道路交通法第2条第18号”によれば、①客待ち、荷待ち、5分以内の貨物の積み下ろし、故障、その他理由のため車両等が継続的に停止すること、②運転者が車両を離れ直ちに運転することができない状態が駐車の定義とされるが、放置駐車に該当するのは後者である。

駐車、放置駐車ともに継続的な車両の停止が発生するが、運転者が直ちに当該車両を運転することができる状態にあるかどうか、つまり運転者がいる場所によって両者のいずれに該当するのかが決定されると考えればよいだろう。

以上を根拠に、駐車と放置駐車の違いを正しく理解することができれば、駐車違反と放置駐車違反の違いも容易に理解することができるはずだ。

駐停車違反

駐車禁止もしくは駐停車禁止場所に車両等が断続的に停止し、運転者が直ちに車を移動させることができる状態が駐車違反に該当するが、正確な反則行為名は駐停車違反である。

人待ちや携帯電話の使用等のための駐車に起因することが多いと思われるが、運転者が車内にいる以上、その様子を警察官に発見されればすぐに車を移動させるように指示され、反則切符を切られることに…。

反則金や点数はその場所が駐車禁止場所なのか駐停車禁止場所なのかによって異なるが、詳細は下の表を参照されたい。

反則行為行政処分刑事処分
点数反則金(円)罰則
大型普通2輪原付
駐停車違反駐車禁止場所1点12,00010,0006,0006,00010万円以下の罰金
駐停車禁止場所2点15,00012,0007,0007,000

※ 反則金を納付することで刑事処分を免れることができるが、詳細はリンク先ページを参照願いたい。

反則金と罰金の違いを解説! 似ているようで中身は全く違う!?
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放置駐車違反

駐車が禁止される場所に駐車し、運転者がその場を離れるなどして直ちに運転できない状況が生じれば放置駐車違反に該当するが、運転者がトイレに行った場合や荷物の配達のため車両を離れた場合などがその代表例と言ってよいだろう。

放置駐車違反が発見されると警察官、あるいは委託を受けた民間の駐車監視員により当該車両に確認標章が取り付けられ、後日運転者が警察署に出頭するのが原則である。

反則金や罰則等の処分については下の表にある通りだが、例によって現場が駐車禁止場所である場合よりも駐停車禁止場所である場合の方が処分が厳しいようだ。

反則行為行政処分刑事処分
点数反則金(円)罰則
大型普通2輪原付
放置駐車違反駐車禁止場所2点21,00015,0009,0009,000

15万円以下の罰金

駐停車禁止場所3点25,00018,00010,00010,000

なお、2006年から、車両に放置駐車違反確認標章を取り付けられた運転者が出頭しない場合に車の所有者の責任が問われると言う複雑な制度ができたのだが、詳細はリンク先のページを参照願いたい。

放置違反金とは!? その納付方法と反則金との違いを解説!
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駐車が禁止される場所

最後に駐車が禁止される場所を確認しておきたいが、駐車のみが禁止される“駐車禁止場所”と駐車と停車の両方が禁止される“駐停車禁止場所”あるので、それぞれしっかりご確認いただきたいと思う。

駐車禁止場所
  • 標識や表示により駐車が禁止されている場所
  • 火災報知機から1m以内
  • 駐車場、車庫などの自動車専用の出入り口から3m以内
  • 道路工事の区域の端から5m以内
  • 消防用機械器具の置き場、消防用防火水槽これらの道路に接する出入り口から5m以内
  • 消火栓、指定消防水利の標識が設けられている位置や消防用防火水槽の取り入れ口から5m以内
駐停車禁止場所
  • 駐停車禁止の標識や表示のある場所
  • 軌道式内
  • 坂の頂上付近や勾配の急な坂
  • トンネル 交差点とその端から5m以内
  • 道路の曲がり角から5m以内
  • 横断歩道、自転車横断帯とその端から前後10m以内
  • 踏切とその端から前後に10m以内
  • 安全地帯の左側とその前後10m以内
  • バス、路面電車の停留所の表示板(表示柱)から10m以内 ※バスの運航中に限る 
駐車と停車の定義とは!? 両者の違いと禁止場所を理解しよう!
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終わりに

駐車違反と放置駐車違反の違いをご理解いただけただろうか。

いずれも交通の円滑化と安全に悪影響を与える迷惑極まりない行為であるから、絶対に行わないように心掛けよう。

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