交差点内での車線変更は法律違反!? 調べてみたら意外な事実が!

交差点

交差点内とその30メートル手前が追い越し禁止場所であることは全てのドライバーが理解していると思うが、車線変更するだけならよいのだろうか。

今回は、この交差点とその手前での車線変更の是非を道路交通法に照らし合わせて検証するので、最後までお読みいただければと思う。

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進路変更

意外にも、道路交通法の条文に”車線変更”と言う言葉は存在しないが、”進路変更”と言う表現がこれに該当すると考えて良い。

厳密に言えば両者は全く同じでないものの、進路変更は車線変更を含む概念であるから、特に不都合はないはずだ。

なお、今回の直接のテーマではないものの、進路変更と車線変更の違いに興味をお持ちの方にはリンク先のページを参照していただきたいと思う。

車線変更と進路変更の違いとは!? 道路交通法には意外な答えが?
私たちは、車線変更と言う言葉を当たり前のように使っているが、進路変更と言う表現を聞くこともある。果た...

法律上は

交差点内とその手前での車線変更(進路変更)だが、道路交通法を調べてみると意外なことが明らかになる。

(進路の変更の禁止)

1 車両は、みだりにその進路を変更してはならない。

2  車両は、進路を変更した場合にその進路を変更した後の進路と同一の進路を後方から進行してくる車両等の速度又は方向を急に変更させることとなるおそれがあるときは、進路を変更してはならない。

3  車両は、車両通行帯を通行している場合において、その車両通行帯が進路の変更の禁止を表示する道路標示によつて区画されているときは、次に掲げる場合を除き、その道路標示をこえて進路を変更してはならない。

一  第40条の規定により道路の左側若しくは右側に寄るとき、又は道路の損壊、道路工事その他の障害のためその通行している車両通行帯を通行することができないとき。

二  第40条の規定に従うため、又は道路の損壊、道路工事その他の障害のため、通行することができなかつた車両通行帯を通行の区分に関する規定に従つて通行しようとするとき。

                      道路交通法第26条の2よ

上の条文は進路変更について規定する道路交通法第26条の2だが、交差点内とその手前での進路変更を禁止する規定などどこにも見当たらないではないか。

よって、法解釈上交差点内とその手前での車線変更は違反ではないのだ。

ただし、車線変更により後続車両の進行を妨害してはならないとされている以上、事故にでもなれば進路変更禁止違反に問われる可能性は十分にあると言える。

片側2車線以上の道路ではその危険性が高いが、何か特別の理由でもない限りわざわざ交差点で車線変更する理由もないはずだから、万が一の場合は自身の過失割合に影響しないとも限らない。

よって、法解釈上違反でないとは言え、やはり交差点内やその手前での車線変更を行うべきではないと思う。

ちなみに、条文に登場する”第40条の規定”とは緊急自動車に進路を譲る場合についてのことである。

黄色い車両通行帯がある場合

交差点の手前に車両通行帯がある場合も、それが白いラインで描かれていれば車線変更しても違反にはならない。

一方、黄色いラインを跨いでの車線変更は許されず、違反すれば”進路変更禁止違反”に問われることに。

道路交通法第26条の2に、その車両通行帯が進路の変更を禁止するもの(黄色ライン)である場合には車線変更をしてはならない旨が記載されていることをご確認いただけるはずだ。

違反に問われる可能性があることに加えリスクを犯してまで交差点内で車線変更する理由もないわけだから、ラインの色に関わらず、交差点内及びその手前での車線変更は自重するべきだと思う。

追い越しの禁止

既に多くの方がご存知だと思うが、車線変更にとどまらず、交差点内とその手前30メートルの場所で追い越しを行うことは許されない。

改めて、これが規定される道路交通法第30条を見てみよう。

(追越しを禁止する場所)

車両は、道路標識等により追越しが禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、他の車両(軽車両を除く)を追い越すため、進路を変更し、又前車の側方を通過してはならない。

1 道路のまがりかど附近、上り坂の頂上附近又は勾配の急な下り坂

2 トンネル(車両通行帯の設けられた道路以外の道路の部分に限る)

3 交差点(当該車両が第36条第2項に規定する優先道路を通行している場合における当該優先道路にある交差点を除く。)踏切、横断歩道又は自転車横断帯及びこれらの手前の側端から前に30メートル以内の部分

                           道路交通法第30条より

この条文をご覧になれば、交差点の内部とその手前30メートルが追い越し禁止場所であることをお分かりいただけるはず。

単に進路変更するだけならよい(黄色の車両通行帯がある場合を除く)が、そこから追い越しを行えば交通違反になるのだ。

その他、踏切や横断歩道、自転車横断帯とその手前30メートル以内の場所が追い越し禁止場所であることも合わせて覚えておきたいところである。

注意点

ここまで本投稿をお読みいただいた方は、交差点内及びその手前30メートルで追い越しをすることは許されないが、車線変更するだけなら違反ではないことをご理解されていると思う。

しかしながら、例え車線変更のみであっても、特別の事情がない限りこれを行うべきではないと言える。

何度も述べている通り、わざわざ交差点内で車線変更をしなければならない特別な理由があるとも思えないし、事故が起きるリスクも高まるからだ。

場所が交差点だけに交通量が多くなるし、ウィンカー操作により、後続車両が車線変更をしようとする車両と他の右左折をする車両と混同してしまう可能性も否定できない

何よりも、”車両はみだりに進路を変更してはならない”と規定されているのだから、不必要な車線変更を控えるように心がけよう。

終わりに

意外にも交差点内での車線変更そのものに違法性はないようだが、周囲の交通に与える影響を十分に考える必要がある。

必要のない車線変更により周りに迷惑をかけることがないように努めたいところだ。

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コメント

  1. まあと より:

    「交差点内で進路変更するだけならよいが、そこから追い越しを行えば、交通違反になるのだ。」と言い切っていますが、道路交通法第30条の三「(当該車両が第36条第2項に規定する優先道路を通行している場合における当該優先道路にある交差点を除く。)」とあることから、優先道路であれば交差点内でも車線変更および追い越しも違反にならないのではないでしょうか?

    • Demisuke より:

      まあと様、コメントありがとうございます。仰せの通りでございます。優先道路通行の場合は違反にはなりません。時間の都合でその点は省略致しておりましたが、近いうちに追記しようと思いながらもなかなか作業できずにいたところでございます。まあと様のように細かく道交法を理解されている方がいる以上、なるべく早いうちにその旨追記致します。

      • まあと より:

        話は変わりますが、demisuke様の意見をお聞きしたいです。

        優先道路を走行中に交差点手前に「左折直進レーン」と「右折レーン」があり、この交差点を右折するために右折レーンに進入したとします。ところが本来はこの交差点より200メートル先にある一つ先の交差点で右折しなければいけないことに気がつきました。

        以下の3パターンのご意見をお願いします。

        ①通行区分帯の色:白実線
         a:交差点内に進入前に右折レーンから左折直進レーンに車線変更し直進。
         b:交差点内に進入後に右折レーンから直進し交差点を通過。

        ②通行区分帯の色:黄実線
         a:交差点内に進入前に右折レーンから左折直進レーンに車線変更し直進。
         b:交差点内に進入後に右折レーンから直進し交差点を通過。

        補足:交通量が少なく自車周囲に他車が接近しておらず危険が及んでいないことを前提。

        (進路の変更の禁止)
        第二十六条の二  車両は、みだりにその進路を変更してはならない。
        2  車両は、進路を変更した場合にその変更した後の進路と同一の進路を後方から進行してくる車両等の速度又は方向を急に変更させることとなるおそれがあるときは、進路を変更してはならない。
        3  車両は、車両通行帯を通行している場合において、その車両通行帯が当該車両通行帯を通行している車両の進路の変更の禁止を表示する道路標示によつて区画されているときは、次に掲げる場合を除き、その道路標示をこえて進路を変更してはならない。
        一  第四十条の規定により道路の左側若しくは右側に寄るとき、又は道路の損壊、道路工事その他の障害のためその通行している車両通行帯を通行することができないとき。
        二  第四十条の規定に従うため、又は道路の損壊、道路工事その他の障害のため、通行することができなかつた車両通行帯を通行の区分に関する規定に従つて通行しようとするとき。
           (罰則 第二項については第百二十条第一項第二号 第三項については第百二十条第一項第三号、同条第二項)

        (追越しを禁止する場所)
        第三十条  車両は、道路標識等により追越しが禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、他の車両(軽車両を除く。)を追い越すため、進路を変更し、又は前車の側方を通過してはならない。
        一  道路のまがりかど附近、上り坂の頂上附近又は勾配の急な下り坂
        二  トンネル(車両通行帯の設けられた道路以外の道路の部分に限る。)
        三  交差点(当該車両が第三十六条第二項に規定する優先道路を通行している場合における当該優先道路にある交差点を除く。)、踏切、横断歩道又は自転車横断帯及びこれらの手前の側端から前に三十メートル以内の部分

        私見
        ・優先道路を走行しているので、第三十条三はクリア。
        ・交通量が少なく自車周囲に他車が接近しておらず危険が及んでいないので、第二十六条の
         二-2もクリア。
        ・よって上記の①a/b②a/b、いずれも違反ではないのでは???

        • Demisuke より:

          まあと様、ご連絡ありがとうございます。長文、恐れ入ります。時間がなく、一通り目を通させていただいたところなのですが、①のbにつきましては、車両通行帯が設けられている以上、右折レーンからの直進は指定通行区分違反に問われるのではないでしようか。時間が取れましたら、再度検討してみます。

  2. まあと より:

    訂正

    以下の3パターンではなく、①a/b②a/bの4パターンです。