排気ガスと排出ガスの違いとは!? 環境に影響するのはどっち?

排出ガス

いずれも自動車から排出されるガスではあるが、排気ガスと排出ガスが区別されていることをご存知だろうか。

今回は、両者の違いについて投稿したい。

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排気ガス

排気ガスとは、軽油やガソリンなどの燃料がエンジンで燃焼、または化学反応を起こすことで発生するガスのことを言う。

この排気ガスに、二酸化炭素や窒素化合物、粒子状物質など人体や地球環境に悪影響を与える物質が含まれることは、既に多くの人の知るところだ。

なお、排気ガスに含まれる成分と人体への影響については、下のリンクにあるページを参照して欲しい。

排気ガスの成分は何!? 人体や地球環境への影響を調べてみた!
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排出ガス

排出ガスとは、自動車やガスタービン、焼却炉などから排出されるガスの総称であるが、今回は自動車から排出されるものに限定したい。

その自動車の排出ガスだが、日本工業規格では、既に述べた排気ガスの他、ブローバイガスと蒸気ガスがこれに該当する

排出ガスが、①排気ガス、②ブローバイガス、③蒸気ガスの3つに分類されると言い換えることもできるが、排気ガスは排出ガスの1種なのだ。

ちなみに、ブローバイガスとは、未燃焼の混合気(空気と霧状の燃料が混ざり合ったもの)がクランクケースの外部に溢れ出たものであり、燃焼されていないことがポイントである。

また、蒸気ガスは、ガソリン等燃料が蒸発することにより発生するガスのこと。

排気ガスがあくまでも燃料が燃焼されることで発生するガスを指すのに対し、排出ガスは自動車から発生するガスの総称と考えればよいと思う。

排出ガス排気ガス燃料が燃焼されることで発生する。
ブローバイガス未燃焼の混合気がエンジン外部に溢れ出たもの。
蒸気ガス燃料が自然蒸発する、または塗料の溶媒蒸気。

環境・人体への影響

排気ガスと排出ガスのいずれも、人体や地球環境にとっては、やはり有害である。

排気ガスの影響についてはリンクのページで解説しているが、ブローバイガスや蒸発ガスにも硫黄酸化物が含まれており、大気汚染や酸性雨の原因となるのだ。

私たちの健康や地球環境を思えば、排気ガスはもちろんのこと、ブローバイガスや蒸気ガスを含めた”排出ガスの削減”を如何に実現するかが重要な課題なのだと思う。

終わりに

排気ガスと排出ガスの違いをご理解いただけただろうか。

排出ガスとは、①排気ガス、②ブローバイガス、③蒸気ガスの3つのことであり、排気ガスは排出ガスの1種なのである。

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