駐車違反の身代わり出頭問題が発覚! 運送会社の体質が原因か!?

運送会社 トラック

2016年11月22日、駐車違反での検挙を免れるため、身代わりとして知人らを出頭させたとして佐川急便東京営業所の係長ら6人が逮捕された事件が報道された。

同営業所では身代わり出頭が横行していたらしいが、今回はこの問題について考えてみたい。

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今回のケース

報道されている情報を見る限りでは、今回のケースでは、駐車違反を行った佐川急便の運転手が代わりに知人らを出頭させていたと言うもの。

その場に運転手がいて検挙されれば身代わり出頭などできるはずがないから、現場を離れているうちにトラックに放置車両確認標章を貼られ、後日身代わり人が出頭したと考えられる。

これについては、ドライバーのみならず、営業所の係長も認知していたようだ。

と言うよりも、部下であるドライバーから違反で検挙された報告を受けると、”身代わりと言う方法がある”と言い、別人を出頭させるように指示していたとのこと。

それよりも上の人間がこの事実を認知していたかどうかは明らかにされていないが、不正行為が組織的に行われていたことを物語っている。

なお警視庁は、同営業所内で2014年以降同様の不正行為が20件以上行われていたものとみて捜査を進めていると言う。

原因は

事故・違反と減給

なぜこのようなことが起こったのかその原因に関心が寄せられるが、背景に運送会社の体質があることは明らかである。

と言うのも、運送会社のドライバーが事故や違反を起こすと、それが給料に反映される可能性があるのだ。

1度や2度の事故や違反では、原因究明と再発防止のための会議が開催される程度で済むらしいが、これが繰り返されるとそのドライバーはトラックに乗ることができなくなってしまう

彼らの中には、一定の基本給に加え荷物の配達量によって歩合給が加算される給与体系を採用している所も少なくないため、トラックに乗れなければ一気に収入が減少することに・・・。

実際、私は大手運送会社にドライバーとして勤務していた方を知っているのだか、彼は何度も事故を起こしたためトラックを運転させられなくなり、受付事務を行っている。

聞けば、収入は最低限の基本給のみで、サラリーマンの平均からしてもかなり低い額と言うことだった。

ドライバーが何度も違反を起こせば会社の信用に関わるし、事故を起こされれば保険の問題もあり、会社としても止むえ終えない部分があることは理解できなくもない。

しかしながら、”事故や違反を起こすことが絶対に許されない”と言う考えが職場を支配しており、今回のような隠蔽が行われる原因になっていることも事実だと思う。

運転を業務とする運転手は一般ドライバーよりもはるかに長い時間ハンドルを握っているわけだから、その分事故や違反を起こす確率が高まるのは致し方ないことである。

これを踏まえ、会社側がドライバーに対しもう少し寛大な態度で臨まない限り、会社や営業所を問わず、今回の様なことが繰り返されるのではないだろうか。

サービス残業

問題の本質は、単に事故や違反にとどまらない。

彼らが事故や違反を起こす可能性を含むような運転をせざるを得ない状況に追い込まれていることこそが、本当の問題なのだ。

と言うのも、運送業会の運転手は最も仕事量が多い職種の1つであり、毎日3~4時間の残業が当たり前の世界でもある。

もちろん、しっかりと残業代が支払われている企業もあるが、中にはサービス残業を強要されるところもあると聞く。

となれば、少しでも早く仕事を終わらせようと先を急ぐ気持ちが生まれることは当然であり、これが強引な運転や違法駐車を招いてしまう可能性は大いにあるはず。

もちろん、中にはドライバーとしてのモラルが原因となる違反や事故のケースあるだろうが、全体の傾向としては、今述べたことが必ずしも的外れな見解ではないと思う。

業種を問わずあらゆるところで横行しているブラック企業問題だが、今回の身代わり出頭問題の背景にもその影響が大いにあると考えて間違いなさそうだ。

再発防止対策

今回の報道を受け、当該会社である佐川急便はもちろんのこと、大手他社でも何かしらの動きがあると思われる。

営業所ごとに今回の様なことが起こっていないかどうかのチェックが行われることもあるかももしれないが、小手先の対応だけではどうすることもできないだろう。

何度も述べてきた様に、まずはドライバーの負担を軽減する努力がなされるべきであり、それが行われなければ本質は何も変わらない。

もちろん、事故や違反を起こさない様に努力することが大切だが、本来は、万が一の場合にもその事実を隠すことなく報告できるような職場でなければならないはずだ

同時に、膨大な量の仕事を与えられ、理不尽なサービス残業によりドライバーが追い詰められることがない様に、努力して欲しいと思う。

終わりに

今回、この様な身代わり出頭事件が報道されたが、問題の本質を曖昧にしてはならない。

”なぜドライバーが事実を隠蔽するような不正を行わなければならなかったのか”、問題はそこにあるのだと思う。

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