かっこいいけど燃費は悪い!? セダンのメリットとデメリットを考察!

ミニバンにSUV、ワゴンなど様々なタイプの車が存在するが、今回はセダンについて考えてみようと思う。

そのメリットとデメリットは…?

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セダンとは

はじめにセダンの概念を確認しておきたいが、一般に“ドアが4つある3ボックスタイプの車”がその定義であると言われている

ここで言う3ボックスとは、エンジンルーム、客室、荷室(トランク)の3つのスペースで構成される車のことを言い、客室と荷室が隔絶されないミニバンや軽自動車と大きく異なる構造であることをご理解いただけるはずだ。

メリット

①安全性が高い、②静粛性に優れる、③乗り心地が良い、④かっこいいなどセダンのメリットを指摘する声も多い。

これらに関しては先述の“3ボックス構造”の恩恵によるところが大きいのだが、詳しくは以下で解説する。

セダンのメリット
  • 安全性が高い
  • 静粛性に優れる
  • 乗り心地が良い(特に後席)
  • かっこいい

安全性

セダンのメリットの1つ目に安全性の高さが挙げられるが、エンジンルームとトランクがそれぞれ前後に突き出ているため、衝突に強いとされている。

前に突き出たエンジンルームによってボンネットの先端から前席の乗員までの距離が、同じくトランクにより後部座席と車の後端との間の距離が確保されることは安全上大きなメリットであり、前後いずれからの衝突に対してもその衝撃を乗員が受け難い構造と言えるのだ。

これと対照的なのが軽自動車であるが、ボンネットも短くトランクスペースもないため、外部からの衝撃がダイレクトに乗員に伝わることに…

後部座席については特に深刻で、最近の軽自動車は広大な後席スペースを確保するためシートをギリギリまで下げる工夫をしているだけに、後ろからの追突に対する脆弱性が非常に高いと言わざるを得ないのである。

静粛性

静粛性に優れることもセダンのメリットと言われている。

室内に入り込む騒音はエンジンノイズとロードノイズに大別され、後者については後輪と路面が接触する荷室の下あたりから最も流入しやすいのだが、セダンは荷室と室内が仕切られているため客室へ騒音が伝達され難いのだ。

吸音材や防音材の使用を工夫するなど、各メーカーの努力によってセダン以外の車の静粛性も随時向上しているものの、構造上のセダンの有利は揺るぎないものと思われる。

乗り心地

乗り心地がよい点もセダンの大きなメリットであるが、特に後席の乗り心地がよいと言われることが多い。

と言うのも、セダンはミニバンなどと比較すると重心が低いため、コーナーで車体が横に振られることが少ないのだ。

以前、トヨタ製の“高級ミニバン”と称される車の後席に乗った時に路面からの衝撃やコーナーでの安定感に大きな課題を感じたのだが、SAIの場合は全くそのようなことはない。

SAIは決して高級セダンではないものの、それでもいわゆる高級ミニバンよりも断然乗り心地が良いと感じるわけだから、これはセダンの構造上の恩恵によるものと考えてよいのではないだろうか。

また、“セダンは後席に乗る人のためにある”と言う言葉があるくらいなので、各メーカーがここに力を入れており、その乗り心地が日々向上していることも事実だと思う。

デザイン性

外観、見た目の格好の良さもセダンの魅力で、“セダンが1番かっこいい”と言うセダンファンも多く存在する。

各社を代表するフラグシップモデルが決まってセダンと言うこともあるのだろうが、その他のタイプの新車には目もくれず、高級セダンの中古車を探す若者も少なくない。

一方、彼らの中にはド派手なカスタマイズや違法スレスレの改造を行ういわゆる“チャラい”と評される人も多く、それが原因で“セダンはダサい”、“悪い奴らが乗る車”などのネガティブなイメージが蔓延っていることも事実であるが…

デメリット

デメリット

メリットが多い半面、セダンにはデメリットも存在するが、詳細を以下で解説する。

スペース効率

セダンを嫌う人の多くがその理由として挙げるのが、スペース効率の悪さだ。

3ボックスの中でエンジンルームと客室をなくすことはできないが、トランクは人が乗れないスペースであり、これが占める割合を減らせば客室をより広くすることができるだけに、確かに納得できる話だと思う。

また、頭上スペースが狭いことも難点の1つであり、軽自動車やミニバンなど室内高に余裕がある車に乗っていた人がセダンに乗り換えた場合には多少の違和感を覚えるかもしれない。

以上のことからも、“多くの人が乗れる車”、“室内空間に余裕がある車”を良い車と考える人達はセダンを敬遠する傾向にある

不人気

これをデメリットと言えるかどうかはわからないが、一部のコアなファンが存在するものの、全体的に見てセダンは人気がないようだ。

“ダサい”、“オヤジ臭い”と言う印象を持つ人も少なくないようで、“セダン離れ”が進んでいると言う話を耳にすることも…

また、先にも少し触れた通り、改造車や煽り運転をはじめセダンの運転者の中にはマナーが悪い方が多く、これがセダンのイメージを低下させる原因になっている可能性も十分にあると思われる。

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本当のセダンファンに言わせれば、非常に残念なことではあるが。

燃費は?

“セダンは燃費が悪い”とも言われるが、その信憑性には疑問が残ると言わざるを得ない。

そのボディ形状からして、ミニバンなどのボックス型の車よりもむしろ燃費は良くなるはずだし、何よりも自動車の燃費はエンジン性能に影響されるところが圧倒的に大きいからだ。

これについては、トヨタや日産には3.5~4.0Lクラスの非常に大きなエンジンを搭載するセダンがあり(レクサスLS、フーガなど)、これらの存在によってセダンは総じて燃費が悪いと言うイメージが一般化してしまったと言うのが実際のところではないだろうか。

エンジン排気量が大きくなればなるほど当然ながら燃費は悪化するが、ハイブリッドシステムの普及もあり、最近では20km/Lを大きく上回る素晴らしい燃費性能を有するセダンも登場しているだけに、一概にセダンは燃費が悪いと考えることは適切ではないと思う。

終わりに

今回の投稿では、セダンのメリットとデメリットを考察してきた。

最近でこそミニバンや軽自動車の陰に隠れがちだが、優れた点を多く持つことも事実であり、もっと多くの方がセダンに興味を持たれることを願うところである。

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