動物の飛び出しで急ブレーキは交通違反? 事故の場合は!?

猫

”動物が飛び出してきてもブレーキを踏んではいけない”と言う人がいるが、本当だろうか。

急なブレーキ操作による後続車の追突事故の原因になるからという理由なのだが、果たしてその真偽は・・・。

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はじめに

はじめに、”急ブレーキ違反”と言う交通違反について確認しておかなければならない。

道路交通法第24条には以下のようにある。

車両等の運転者は、危険を防止するためやむを得ない場合を除き、その車両を急に停止させ、又はその速度を急激に減ずることとなるような急ブレーキをかけてはならない。

                        道路交通法第24条より

確かに、不必要にも関わらず急ブレーキを踏むことは交通違反になることが書いてある

もちろん、”後続車両への嫌がらせ”などの目的で急なブレーキ操作を行うことは絶対に許されることではない。

それが原因で重大な事故を引き起こしかねないのである。

注目すべきは、”危険を防止するためやむを得ない場合を除き”との文言である。

よって、このように判断がなされる場面では、急ブレーキを踏んでも交通違反にはならないと言うことなになる。

動物の飛び出しと急ブレーキについて考える際も、これが重要なポイントになってくる。

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動物の種類

鹿 道路

動物が急に飛び出してきた場合、それが”危険を防止するためやむを得ない場合”に該当するのかどうかが需要なポイントになる。

例えば、山道を走行中に、”鹿””イノシシ”などの大型の動物が飛び出してきた場合、はこれに該当する蓋然性が高い。

一定の速度で走行中にそれらの大型の動物と衝突すれば、その衝撃はかなりのもので、場合によっては車の損傷、最悪の場合は運転手が負傷してしまう可能性すら否定できないからだ。

まさに、”危険”と判断されるべきものなのである。

一方、猫や鳥などの小動物で、ぶつかったとしても車にも運転手にも危害が加わることがないようなケースでは、確かにその判断が難しいかもしれない。

それらの小動物との衝突を避けるための急ブレーキ操作が”急ブレーキ違反”に該当する可能性を完全に否定することはできないと思われる。

実際に捕まるのか

仮に、猫が飛び出してきたために急ブレーキを踏んだとしよう。

それで実際に”急ブレーキ違反”に問われることがあるのかと言えば、ほとんど有り得ないと言うのが実際のところだと思う。

普通に走行していて動物が飛び出してくる確率自体が決して高くないし、まして、その現場に警察官もしくは警察車両がいる場面と言うのはなかなかないだろう。

仮に、動物の飛び出しと急ブレーキ違反の有無が検証されるとなれば、それが原因で交通事故に発展してしまった場合に限られるだろう。

事故になると

動物の飛び出しにより急ブレーキを踏んだことにより、交通事故に発展してしまった場合はどうなるのだろうか。

と言っても、このケースの事故は、ほぼ全てが後続車の追突である

まずは、”急ブレーキ違反”に該当するかどうかだが、なかなか判断が難しく、そのケースごとに判断されるとしか言いようがない。

現場の状況など含め、結局はその他の様々な要因を考慮した上での判断がなされるのだろう。

しかしながら、やはり、対象となる動物が猫などの小動物である場合は、大型動物の場合に比べ、急ブレーキ違反に問われる蓋然性は高くなるようだ。

人身事故、物損事故に発展してしまった場合の、運転者の刑事責任や相手方との過失割合なども現場の状況等を踏まえて、最終的な判断がなされる。

運転者の過失が問われる中で、”急な動物の飛び出し”がどれほどの情状酌量となりうるのかは、判決がでて初めて明らかになることである。

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後続車の過失

あくまでも総合的に判断されるとは言え、”後続車による追突”の場合は、その後続車の過失がより厳しく追及されることは間違ないことである

それは、道路交通法第26条を見れば明らかである。

車両等は同一の進路を走行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。

                         道路交通法第26条より

運転者は、前を走行する車両の後ろを走行する場合、その車が急に停止した場合も対応することができるだけの十分な車間距離を確保しなければならないのだ。

この条文を抜きにしても、普通に安全運転を考えれば当然のことである。

前を走行する車の急なブレーキ操作の必要性の有無が問われることはもちろんだが、それ以上に、前の車両との十分な車間距離の不保持を追及されるのである

終わりに

はっきりとした結論がでずに、自分でも少々すっきりしない終わり方なのだが、少なくとも”動物が飛び出しても止まらずに進め”などと言う考えが的外れであることは明らかだ。

”危険を回避するためにやむを得ない場合”に該当する可能性は十分にあるわけだし、後ろの車が適切な車間距離を保持していれば、事故に発展することもないはずだ。

仮に、猫や犬が死傷してしまえば、その動物たちが気の毒であることはもちろん、その飼い主の感情は想像するに難くない。

最悪の事態を避けるためにも、我々ドライバーが前方の安全に最新の注意を払うとともに、前を走行する車との車間距離を十分に確保することこそ重要なのである。

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