皆さんは、どのような意味”ダイエット”と言う言葉を使っているだろうか。
”ダイエット=痩せること”と思っている人も少なくないようだが、本来の意味は少々異なるようだ。
英語では
私は、少々英語に詳しいこともあり、日本語として認識されている言葉でもその語源をたどるため、英語の辞書にあたることも少なくない。
また、我々日本人もこの”ダイエット”と言う言葉を用いているとは言え、純粋な日本語では無いことは明らで、その語源となる英単語を調べて見ることには一定の意義があるはずだ。
と言うことで、早速この”ダイエット”を引いてみると、以下のように定義されている。
2、(治療、体重調節のための)規定食 、ダイエット[名詞]
3、食事療法をする [動詞]
日常の食物
まず、驚くのが、”日常の食物”と言う意味で用いられることだ。
(例)Japanese live on a staple diet of rice.(日本人は、米を主食にしている)
この例文では、間違いなく”食物”と言う意味で”diet”と言う言葉が使われている。
この意味で用いられる場合には、我々が普段から使っているような”ダイエット”や”減量”というニュアンスは全く無いようだ。
規定食
2つ目の意味としては、”規定食”とされている。
(例)The patient has to have diet meals.(その患者は、規定食を摂らなければならない)
簡単に言えば、”美容や健康維持のために食事の量や質を制限すること”と言ってよいだろう。
注目すべき点は、”痩せる”と言う意味は全くないと言うことである。
食事制限をしなければならない人の多くは太っている人であるために、”ダイエット=減量”と言う意味で用いられているが、元来はそうではないのだ。
極端な話を言えば、ガリガリに痩せすぎている人にとっての”ダイエット”とは、増量のための食事を意味することになる。
運動と言う意味は?
さらに、ダイエットと言う言葉の意味には、”運動”が含まれていないことも興味深い。
あくまでも”健康維持のための食事”または”食事療法”を意味するもので、運動と言うニュアンスは全く無いのである。
日本では、”運動も含んだ減量のための行為”をダイエットと呼ぶ場合も少なく無いが、少なくとも英語の語源とは異なるようだ。
ダイエット≠痩せる
すでに確認したことだが、必ずしも、”ダイエット=痩せる”ではないと言うことだ。
もちろん、適正体重を大きく超過している人にとっては”痩せること”を意味するが、そうでは無い人もいると言うことを理解しておかなければならない。
例えば、別に太っているわけではないのに、体重が増加することを極端に恐れてしまう女性も少なくないのだ。
彼女たちは、非常に食事に神経質になり、最悪の場合は”拒食症”になり、ガリガリに痩せてしまうケースもある。
これでは、よけいに不健康なことは言うまでもない。
また、これは男性に多いのだが、見た目はほっそりとしているのにお腹周りや、二の腕がたるんでいて体脂肪率が高い(隠れ肥満)と言うケースも以外と多い。
需要なのは体脂肪率であり、体重に占める体脂肪の量、または筋肉の量なのだ。
体重が、平均よりも重くても、そのうちのほとんどが筋肉であれば全く肥満ではないし、むしろ健康体だ。
健康な体になりたいのならば、”筋肉を増やして体脂肪を減らす”ことこそ目標としなければなら無い。
そのためには、筋トレと正しい食事の知識が必要となることは言うまでもない。
そして、その正しい食事こそが、”ダイエット”なのである。
終わりに
重要なことは、ダイエットは決して無理な減量では無いと言うことだ。
筋肉量を増やし、脂肪を燃焼しやすい体を手にいれるためにこそ、”ダイエット”が必要なのである。
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