紫外線が私たちの体にとって良くないことは誰もがご存知と思うが、車の塗装にも影響を与えることがあるらしい。
今回は、紫外線と塗装の劣化の関係と、それを予防する方法について投稿ようと思う。
紫外線の影響
最近の車の塗装は最低でも3層~5層構造になっており、昔と比べ、その品質がかなり向上していることは事実だと思う。
しかしながら、それでも、紫外線の影響を完全に防ぐことは難しいとされている。
紫外線を浴びることで熱が発生してしまい、それが塗装成分の分子の結合を破壊してしまうらしいのだ。
はじめは一番上の塗装面がダメージを受けるが、日光を浴び続ければ破壊の連鎖が進み、やがては深い部分まで劣化が進んでしまうことになりかねないのである。
劣化による症状
紫外線による塗装の劣化の症状として代表的なものが、“色あせ”である。
黄色いボディがクリーム色に退色している車や、赤い塗装がピンクっぽくなっている車を見かけることがあるが、これこそまさに色あせなのだ。
すでに述べた通り、塗装成分の分子結合が破壊されることでこれが起こるのだが、ボディが受ける紫外線の量が多ければ多いほど色あせの度合いが大きくなることは当然のことである。
また、色あせしやすい色とそうでない色があるらしいが、赤やオレンジ、黄色系は特に色あせしやすいらしい。
もちろん、塗装の層の数や塗料の成分によっても違いがあるようだが、このような色あせが起きてしまう可能性があることを念頭に置いておく必要があると思う。
対策
紫外線による塗装の劣化を防ぐためには、ボディに紫外線を浴びせない、もしくは、ボディが浴びる紫外線の量を減らすことが必須である。
具体的な方法としては、カーポートを利用する、ガレージで車を保管する、カバーをかける、ボディコーティングをすることなどが効果的だ。
ガレージ
ベストな方法としては、ガレージで車を保管することだ。
完全な車庫タイプのガレージであれば、車に日光が当たるのを最小限に抑えることができるので、車内が高温になるのを回避することも可能。
雨風をブロックすることも可能なので、車を綺麗に保つ上でも最高の選択と言える。
しかしながら、設置する場所の問題に加え、費用が高額になってしまうこデメリットを否定することができない。
何とも悩ましい限りだ・・・。
カーポート
カーポートの使用も一定の効果を期待できる。
真上からの紫外線をカットすることができるばかりか、車が雨に濡れるのを防ぐこともできるので頼もしいところだ。
しかしながら、時間帯によっては斜めから日光が差し込みボディに当たってしまうことがあるし、横から雨が吹き込むことも少なくない。
よって、ガレージへ収納するほどの効果を得ることはできないと思われる。
また、こちらも設置費用が高額になってしまうことがネックだが、その額は、15万~20万円あたりが相場のようだ。
カバー
車を専用のカバーで覆ってしまう方法もある。
こうすることで、完全に日光を遮断することができるので、紫外線影響を受けることもなくなるはずだ。
しかしながら、雑に扱うとボディに傷を付けることになりかねない。
また、車を利用するごとに取り外しをしなければならないので、少々面倒であることも事実だと思う。
コーティング
上記の方法よりも手軽に行うことが可能なのが、ボディコーティングである。
その費用は高くても10万円少々であるし、市販の薬剤を使い自分で施工することも不可能ではない。
その分、失敗するリスクと、コーティングが劣化する度に塗り直す必要はあるが・・・。
いずれにせよ、何もしないよりははるかにマシだと思うので、ガレージやカーポートの設置が難しい場合には極めて有効な手段と言えるだろう。
終わりに
近年の自動車の塗装技術の向上を考れば、それほど神経質になる必要もないのかもしれないが、ボディの紫外線対策を行うこに越したことはない。
車が綺麗な状態であれば下取りに出す場合にも有利になるのだから、しっかりとケアしたいところだ。
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