デミオ・ガソリンモデルにはスポーツモードが搭載されているのだが、ディーゼルモデルにはない機能である。
今回は、そのスポーツモードでの走りについて投稿するので最後まで読んでほしい。
スイッチ
スポーツモードのスイッチはシフトレバーの下に付いているのだが、これを前方に押すとスポーツモードになり、後方に引くと通常モードに戻る仕組みになっている。
操作はとても簡単で誰でもできるものだが、スイッチの位置がシフトレバーの後ろにあるので、走行中の操作は難しいと言わざるを得ない。
スポーツモードにすると、メーター付近のディズプレイに“sports”の表示が現れる。
エンジン回転数
スポーツモードにしてすぐに気が付くことが“エンジン回転数の違い”であり、アクセルの踏み込み具合に対するエンジン回転数の上昇の仕方が、通常モードとは明らかに異なるのだ。
通常モードの場合、普通に走っている限りではエンジンの回転数が2,000回転を上回ることはまずはありえない。
ところがスポーツモードにすると、2,000回転はおろか、3,000回転あたりまで簡単に回ってしまう。
普段と同じアクセル開度であっても1,000回転ほど余計に回ると考えてよいだろう。
エンジンサウンドも通常よりも大きくなるのだが、エンジンが軽快に吹け上がることを感じることができるサウンドで、ドライバーの気分を高揚させてくれる。
低速ギアの使用
もう1つの特徴としては使用するギアの違いがあるのだが、低速ギアを積極的に使うようになるのだ。
通常モードではテンポよくシフトアップし、時速40km/hを過ぎたあたりで5速に入ることも珍しくないのだが、スポーツモードでは2速、3速で走り続ける。
実際に運転していても“なかなかシフトアップしない”と言う印象が強く、“ここまでやるか”と思ってしまうほど、低速ギアで引っ張り続けるのだ。
速さの違いは?
スポーツモードで加速しても、極端に“速い”と感じるわけではない。
エンジン回転数の上昇と低速ギアの使用により、走りがよりスポーティーになる印象はあるものの、絶対的なエンジン出力が変化することはないのだ。
この1.3リッターガソリンエンジンは、通常モードでも十分な低速トルクがあるし、アクセルを強く踏み込んだ時のエンジンのレスポンスも非常によい。
そのこともあり、このスポーツモードでの加速は、エンジンの回転数の上昇に対して実際の加速力が伴っていないように感じられてしまう。
これならノーマルモードでアクセルを強く踏み込んだ方がより自然に加速できるように思えてしまうのが正直なところである。
少なくとも、平坦な道路では、スポーツモードで走行するメリットはそれほどないと思う。
ワインディング
このスポーツモードだが、峠道やワインディングでの効果は絶大なものがある。
先日、峠道を走行した時に初めて気が付いたのだが、アップダウンが次々と訪れる峠道との相性が抜群に良いのだ。
低速ギアによるトルクの出方が非常にスムーズで、登り勾配を軽快に駆け上がる。
通常モードだと、アクセルの踏み具合によってはなかなかシフトダウンせずに登り勾配で減速してしまうこともあるが、スポーツモードではその心配がない。
常に低速ギアで走行しようとしてくれるので、アクセル操作が非常に楽なのだ。
峠道やワインディングなど加減速を繰り返さなければならない状況では、積極的に活用したいところである。
終わりに
このデミオ・ガソリンモデルのスポーツモードは、”ワインディングを走るためにある”と言っても過言ではないほど、アップダウンとの相性が良い。
是非とも峠道で試してもらいたいが、実際に走行していただければ、運転することの楽しさを十分に体感することができると思う。
一方で、普段使いでは特に必要がない機能であるとも言えるだろう。
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