自動車には必ずナンバープレートが付いているが、ひらがなや数字が何を意味するのか詳しく知る人は意外に少ないと言われている。
今回はその意味を調べてみたので、早速投稿したい。
はじめに
ナンバーブレートの正式名称は“自動車登録番号標”であるが、“道路運送車両法第19条”に表示義務が規定されている。
よって、ナンバープレートを表示しない車が公道を走ることは、言うまでもなく不可能。
それに対して、軽自動車やバイクに取り付けられるナンバープレートは“車両番号標”と呼ばれ、自動車登録番号標とは根拠が異なる。
もちろん、こちらについても必ず表示しなければならないことはご周知の通りだ。
ナンバープレートの意味
①:地名、②:分類番号、③:ひらがな、④:一連指定番号、車両番号
地名
こちらは、車を使用する本拠地(住所)を管轄する運輸支局または、自動車検査登録事務所の名前が表示される。
運輸支局とは運輸局の支局を指すのだが、その名の通り、陸上や海上の運輸に関する手続きを行っている機関のこと。
運輸局の中でも、自動車の登録や検査のみを行っているところを自動車検査登録事務所と呼ぶが、こちらも運輸局の支局である。
例えば、福島県には“福島運輸支局”が存在するので、そちらで番号登録がなされた場合には、“福島”が表示されるのが原則だ。
ところが、最近では“ご当地ナンバー制度”が導入されたため、このルールに例外が生じることもあるようだ。
分類番号
こちらは自動車の種類、使用用途ごとに振り分けられる番号だが、1~3桁の数字が用いられ、上1桁の数字で分類が行われる仕組みだ。
例えば、分類番号が5であれば、その車が小型乗用車であることを意味する。
同じく3は普通乗用車を意味するが、“3ナンバー車”と呼ばれ、5ナンバーと比較されることも少なくない。
分類番号(上1桁) | 車種 | 備考 | |
自動車 | 1 | 普通貨物車 | トラック |
2 | 普通乗り合い車 | バス | |
3 | 普通乗用車 | 通称3ナンバー車 | |
4 | 小型貨物車 | ||
5 | 小型乗用車 | 通称5ナンバー車 | |
6 | 小型貨物車 | ※ 4が優先使用、4が埋まった場合に6が使用される。 | |
7 | 小型乗用車 | ※ 5が優先使用、5が埋まった場合に7が使用される。 | |
8 | 特殊用途自動車 | 緊急車両、給水車、教習車、タンクローリー、街宣車など | |
9 | 大型特殊自動車 | 除雪車など | |
0 | 建設機械 | ||
軽自動車 | 4 | 貨物車 | |
5 | 乗用車 | ||
6 | 貨物車 | ||
7 | 乗用車 | ※ 5が埋まった場合に使用される | |
8 | 特殊用途自動車 |
ひらがな
ひらがなも使用用途ごとに使い分けられているようだが、し、へ、お、ん、については、使用されない。
ひらがな | ||
乗用車 | 自家用 | さ、す、せ、そ、た、ち、つ、て、と、な、に、ぬ、ね、の、は、ひ、ふ、ほ、 ま、み、む、め、も、や、ゆ、ら、り、る、ろ |
レンタカー | れ、わ | |
事業用 | あ、い、う、え、か、き、く、け、こ、を | |
軽自動車 | 自家用 | あ、い、う、え、か、き、く、け、こ、さ、す、せ、そ、た、ち、つ、て、と、な、 に、ぬ、ね、の、は、ひ、ふ、ほ、ま、み、む、め、も、や、ゆ、ら、り、る、ろ |
レンタカー | わ | |
事業用 | り、れ |
一連指定番号と車両番号
ナンバープレート上で最も大きく、最も目立つ4桁の番号を言う。
少々複雑だが、そのナンバープレートが、軽自動車や二輪車が付ける車両番号標である場合は車両番号、自動車登録番号表であれば一連指定番号と呼ばれる。
希望番号制度
一連指定番号と車両番号については、希望の番号を付けることができる“希望番号制度”がある。
基本的には好きな番号を選択することが可能だが、人気が高い番号の場合は抽選が行われることもあるらしい。
入手には手数料を支払う必要があるが、普通自動車の場合は、4,000~5,500円ほどの金額になるようだ。
終わりに
ナンバープレートが表す意味をご理解いただけただろうか。
すれ違う車両のナンバーを注意深く観察してみるのも面白いと思うが、十分に安全を確保した上で行って欲しい。
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