赤色灯をつけていないパトカーは取り締まりができないって本当?

パトカー赤色灯

“ランプが点灯していないパトカーは交通違反の取り締まりをすることができない”と言う声を耳にすることが多いが、皆さんはいかが思われるだろうか。

その真偽を知るべく道交法を調べてみると意外な事実が見えてきたので、早速投稿したい。

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はじめに

はじめに取り締まりの定義を確認しておきたいのだが、道路交通法を見てもそれ自体の概念が明確化されるような記載は見当たらない。

そこで、広辞苑にて日本語としての“取り締まり”の意味を調べてみると以下のような結果に。

 “取り締まる”

  1. 物事がうまく行われるように監督する。
  2. 規則などがよく守られるように監督する。

これをもとに考えれば、交通規則が守られるように交通の状況を監視することが取り締まりの定義であると思われる。

法律上は

結論を言えば、赤色灯をつけていないパトカーでも取り締まりを行うことは可能である。

その根拠は緊急自動車について規定される道路交通法施行令第13条・14条”にあるが、以下に条文を載せたのでご覧いただきたい。

(緊急自動車)

法第39条第1項の政令で定める自動車は、次に掲げる自動車で、その自動車を使用する者の申請に基づき公安委員会が指定したものとする。

1の5 警察用自動車(警察庁又は都道府県警察において使用する自動車をいう。以下同じ。)のうち、犯罪の捜査、交通の取り締まりその他の警察の責務の遂行のために使用するもの

                       道路交通法施行令第13条より

(緊急自動車の要件)

前条第1項に規定する自動車は、緊急の用務のため運転するときは、道路運送車両法第3章及びこれに基づく命令の規定(道路運送車両法の規定が適用されない自衛隊用自動車については、自衛隊法第114条第2項の規定による防衛大臣の定め。以下『車両の保安基準に関する規定』という。)により設けられるサイレンを鳴らし、かつ、赤色の警光灯をつけなければならない。ただし、警察用自動車が法第22条の規定に違反する車両又は路面電車(以下『車両等』と言う。)を取り締まる場合において、特に必要があると認めるときは、サイレンを鳴らすことを要しない。

                       道路交通法施行令第14条より

第13条では交通違反の取り締まりを行う警察車両が緊急自動車に該当することが、第14条では緊急自動車が緊急の用務のため運転する場合にサイレンを鳴らし赤色灯を点灯させる義務があることが規定される。

なお、ここに登場する“緊急の用務のため運転する場合”とは、具体的には事故現場へ急行する場面や交通違反が疑われる車両を追跡する場面等を言う。

実はこれが1つの重要なポイントになるのだが、この緊急の用務のため運転する場合以外の状況では、必ずしも赤色灯の点灯を必要としないと解釈できてしまうのだ。

現に巡回中のパトカーが赤色灯を点灯させていないケースも少なくないが、そのような状況でも取り締まり(交通の監視)はしっかり行われており、違反が疑われる車両を発見するや否や直ちに赤色灯を点灯させ追尾を開始するではないか。

交通の状況の監視が“取り締まり”の1つであることからも、赤色灯を点灯させていないパトカーがこれを行うことは十分に可能なのである。

サイレンなしの場合

違反車両の追跡時など、警察車両が緊急走行するには赤色灯の点灯とサイレンの警笛が必要であるが、場合によってはサイレンを鳴らすことなく緊急走行することができる

意外に思われるかもしれないが、“道路交通法施行令第14条”において、法第22条の規定に違反する車両(速度超過車両)を取り締まる場合に必要であればサイレンを鳴らさなくてもよいと規定されているのだ。

追跡対象車両がサイレンに気付き減速する可能性もあるだけに、速度計測のための追尾時などはサイレンを鳴らさない方が合理的であるようにも思えるが、パトカーの走行速度が一般車両の最高速度を超える状況においては緊急の用務のため運転する場合に該当するため、赤色灯を点灯させる必要がある

終わりに

赤色灯が点灯していないパトカーでも取り締まりを行うことができることをご理解いただけただろうか。

彼らは常に周囲に目を光らせており、違反車両を発見した時点で速やかに赤色灯を点灯させ、追跡を始める場合があることを覚えておこう。

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