先日、福岡県内の病院に個人タクシーが突っ込む交通事故が発生したが、事故の原因究明がEDR(イベントデータレコーダー)の解析結果にかかっていると言われている。
今回は、このイベンティドレコーダーについて投稿しようと思うので、是非とも最後まで読んで欲しいと思う。
EDRとは
EDR(イベントデータレコーダー)とは、衝突事故の直前の車の挙動に関する情報を記録する装置のことを言う。
最近ではこのEDRを搭載する車種が増えてきているが、私が所有するデミオとSAIもそのうちの1つである。
衝突事故から15秒間を遡った情報が記録されることが一般的だが、データを解析することで、シートベルトの着用の有無や車の加速度、ブレーキ操作の有無等の情報を得ることが可能。
デミオのように、実際に衝突が発生しなくとも、急ブレーキをかけるなど車がそれに近い状態になった場合にEDRが動作する車もある。
- 加速度
- 速度
- シートベルト着用の有無
- ブレーキの動作状況
- アクセルの開閉状況
ドライブレコーダーとの違い
EDR(イベントデータレコーダー)とよく似た存在としてドライブレコーダーがあるが、厳密には両者は異なる。
ドライブレコーダーがカメラタイプのもので別途車に取り付けられるのに対し、EDRははじめから自動車に内蔵されていることが最大の違いだ。
よって、わざわざ別途購入する必要も無い。
これについては、EDRは飛行機に搭載されるブラックボックスに近いものであると考えてよいと思う。
注意点
今回の福岡でのタクシー暴走事故のように、イベントデータレコーダーが事故の原因究明にとって大きな意味を持つ場合もある。
それだけに、データの改ざんの可能性を見逃すことはできないが、記録されたデータを操作することは技術的には可能とのこと。
解析結果により裁判の結果が決定されることを考えても、改ざんがいかに恐ろしいことであるかをご理解いただけるはずだ。
もちろん今回のタクシー暴走事故に限っては重大な刑事事件であり、データ解析は警察が行うもしくは、仮にメーカーが行うとしてもデータの改ざんができる状態とは思えないが・・・。
その他の車の不具合が原因に疑われる物損事故が起こった場合にもEDRのデータが解析されることがあるらしいが、自動車メーカーが作業を行うことを問題とする声も多い。
例えば、民間の第3者交通事故調査機関である“日本交通事故鑑定人協会”では、メーカーのEDR解析を協会の立会いのもとで行うことを推奨している。
終わりに
イベントデータレコーダー(EDR)の普及は、交通事故の原因究明にとって非常に有意義なことではあるが、データ改ざんの可能性があることも忘れてはならない。
今後の動向からも目が話せないが、まずは今回のタクシー暴走事故の鑑定結果に注目したいところだ。
コメント
EDRのデータ取得は、どこでされているのか、ご存知ありませんか?
ブレーキペダルのところとブレーキキャリパーのところで取得するのでは、意味が違いますね? ペダルならペダルが壊れていなければ、=運転者の意思。キャリパーのところなら、ほかの故障も考えられます。
福岡の事故では、「エンジンブレーキをかけようとした」というコメントもあり、本当に踏み間違いなのか、不思議に思っています。