事故車(修復歴あり)になると査定額はどれくらい下がるの!?

事故車の査定額

事故に遭い車が損傷すると、そのダメージの程度によっては修理しても“事故車”扱いとなり、車両価値が大きく減少してしまうことはご周知の通りだが、具体的にはどの程度査定額が下がるのだろうか。

今回は、もらい事故に遭い大破した我がSAIの事故処理体験談をもとに、事故車と車両価値の関係を考察する。

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事故車の定義

“事故車”とは、広義では事故や災害等により何かしらの損傷を受けた車両全般を意味し、狭義では車の骨格部が損傷し修理や交換が行われた車両のことを言う。

一般的には後者の意味で用いられる機会が多く、車の骨格が損傷した車両は修復歴ありとして扱われ、修復歴がない車両と比べ査定額が大きく低下することが特徴だ。

その一方、事故に遭ったものの骨格部が損傷せず、その他部分の修理交換のみが行われた車両は修復歴あり(狭義の事故車)にはならず、車両価値の減少が起こらないことも理解しておきたい重要なポイントである。

※ 画像は、“中古車を高く売るコツ。25万得した方法を紹介。2017年版”さん、“事故車とは? 事故してしまったら事故車の定義を知り高く売ろう”より引用。

・車の骨格部

フロントクロスメンバールーフパネル
ラジエターコアサポートトランクフロアパネル
フロントインサイドパネルピラー
フレームルームフロアパネル
ダッシュパネル 

車両価値の減額

事故車(修復歴あり)扱いされる車両は、修復歴なしの車両と比べて40~50万円ほど査定額が低下するのが一般的である。

今回、もらい事故により大破した我がSAIの扱いを決定するためディーラーと中古車買取業車に健全な状態での査定額と事故車扱いされる場合の査定額を算出してもらったところ、いずれも事故車になることで40万円の車両価値の減額が発生するとの結果に。

同じく中古車買取業車のスタッフ曰く、車両価格が安い軽自動車の減額は20~25万円、一方でレクサス等の高級車では100万円近くに達する場合もあるらしいが、一般的な普通車であればやはり40~50万円程度の車両価値の減額が相場のようだ。

交通事故と評価損

交通事故等で車両が損害を受けた場合、原則として相手(または自分が)任意保険に加入していれば損害の補償を受けることができるものの、事故車(修復歴有)扱いになることで生じる車両価値の減額分(“評価損”)までは補償されないのが通例である

自身にも過失がある場合はともかく、これがもらい事故となると被害者にとっては迷惑以外の何物でもなく絶対に納得できる話ではないのだが、損保会社が評価損の補償を進んで行うことは皆無であり、仮に裁判で争ったとしても過去の判例を見る限り回収できるのは評価損に対して1~2割にとどまるのが現実なのだ。

相手より支払われる賠償金で車を修理したとしてもいずれ当該車両を売却、あるいは下取りに出す場合に圧倒的に不利になることは確実なので、修理せずに事故車買取専門業車に売却し、その売上金と修理費用を持って新たに車を購入した方がベターなケースもあることをご理解いただきたい。

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販売価格の違い

参考までに、通常の中古車と事故車(修復歴あり)の販売価格の違いにも触れておく。

※ 画像は“価格.com”さんより引用

上に載せた画像(“価格.com”さんの中古車販売ページ、2018.1.5現在)はSAIの中古販売価格を表すものだが、年式と走行距離が同じであるにも関わらず修復歴の有無により約65万円もの価格差が生じていることを確認できる。

販売価格が通常よりも60万円も低下するとすれば、それに連動して買取値が40~50万円低くなることは当然であり、十分に納得できる話と言えるだろう。

終わりに

今回は、車が事故車(修復歴あり)になることによる車両価値の減額について投稿してきた。

損傷した車を修理して乗り続けるのも悪くないが、40~50万円にもなる車両価値の減少の補償を期待できない以上、修理せずに事故車買取業者へ売却して新車購入資金に充てるのが得策のような気がするが、皆さんはいかが思われるだろうか。

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