3ナンバー車と5ナンバー車の維持費の違いを調べたら意外な結果に!?

3ナンバー車と5ナンバー車

3ナンバー車と5ナンバー車はしばしば比較され、一般には3ナンバー車の方が維持費が多くかかると言われているが本当なのだろうか。

実際に調べてみると意外なことが明らかになったので、早速投稿したい。

スポンサーリンク

はじめに

はじめに3ナンバー車と5ナンバー車の定義を確認しておきたいが、5ナンバー車として認定されるためには以下の4つの条件を全て満たさなければならない。

5ナンバー車の条件
  • 全 長:4.7m(4,700mm)以下
  • 全 幅:1.7m(1,700mm)以下
  • 全 高:2.0m(2,000mm)以下
  • 排気量:2.0L(2,000cc)以下

  ※ 4項目全てが基準値以下であれば5ナンバー車、どれか1つでも基準値を超えれば3ナンバー車に分類。

言い換えれば、これら4条件のうちのどれか1つでも基準をオーバーすれば5ナンバーではなく3ナンバー車に分類されるわけだが、全幅と排気量の2つの項目が基準値を超えるトヨタSAIなどはその典型的な例である。

一方、マツダのデミオは4条件全てをクリアするので5ナンバー車であるが、両車のスペックについては下の表を参照いただきたい。

 デミオ(5ナンバー)SAI(3ナンバー)
全長4,060mm4,695mm
全幅1,695mm1,770mm
全高1,500mm1,485mm
排気量1,298cc 2,362cc

税金

ここからいよいよ3ナンバー車と5ナンバー車の維持費の違いを検証してみたいが、最も大きなウェイトを占めるのはやはり、“自動車税”と“自動車重量税”である。

両者それぞれについて、代表的な車種を例に挙げながら解説して行くが、下の表も参考にしていただければと思う。

 車種 排気量車重自動車税(年)自動車重量税(年)
5ナンバー車   デミオ・ガソリン1,298cc1,030kg34,500円7,500 円
デミオ・ディーゼル1,498cc1,130kg34,500円7,500 円
アクア1,496cc1,080kg34,500円7,500 円
ノア1,986cc1,600kg39,500円10,000円
3ナンバー車 アクセラ15s1,496cc1,260kg34,500円7,500 円
プリウス1,797cc1,370kg39,500円7,500 円
SAI2,362cc1,590kg45,000円10,000円
レクサスLS600h4,968cc2,320kg88,000円12,500円
アルファード(ハイブリッド)2,493cc2,140kg45,000円12,500円

自動車税

自動車税はエンジン排気量によってその負担額が決定するのだが、排気量が大きくなればなるほど納税額も増える仕組みである。

“3ナンバーはエンジンが大きい”と言うイメージが先行していることもあってか、5ナンバー車よりも自動車税が高くなると考える人が多いようだが、上の表にもある通り必ずしもそうでないことをご理解いただけると思う。

例えば、3ナンバー車であるアクセラ15Sの年間負担額が34,500円なのに対し、5ナンバー車のノアの負担額は39,500円。

何と、5ナンバー車の方が3ナンバー車よりもその額が大きいではないか。

ノアの方がエンジン排気量が大きいことがその理由だが、アクセラ15Sが3ナンバーに分類される根拠はあくまでも全幅が1,700mmを超えるためであり、エンジン排気量(1,498cc)は5ナンバー車の条件である2,000cc以下の範囲にとどまるのだ。

これは自動車税の負担額とナンバーの違いが無関係であることを証明する典型的な例と言えるが、さらに3ナンバー同士であるSAIとレクサスLS600hを比較してみても面白い。

SAIの負担額が45,000円であるのに対しレクサスLS600hは88,000円で、43,000円もの差があるが、やはり2.4Lと5Lと言う排気量の違いによるものである。

自動車重量税

重量税もナンバーの違いではなく、その車毎に個別的に考える必要があるのだが、5ナンバー車であるノアと3ナンバー車であるプリウスを比較してみればその理由をお分かりいただけると思う。

プリウスもアクセラ15S同様に全幅が基準を超えるため3ナンバー車に分類されるのだが、車重は1,370kgとそれほど重くはなく、重量税の負担額は1年あたり7,500円である。

一方のノアは5ナンバー車であるものの、ミニバンと言うこともあり車重は1,600kgに達し、年間の負担額は10,000円。

例によって5ナンバー車の方が3ナンバー車よりも負担額が大きいのだ。

終わりに

3ナンバー車と5ナンバー車を比較して、必ずしも3ナンバー車の方が多くの維持費が必要になるとは限らないことをご理解いただけただろうか。

特に自動車税や自動車重量税については、各社のエンジン排気量と車両総重量をもとに個別的にその負担額を算出する必要があることを覚えておこう。

コメント