現在では多くの人々がハイブリッド車両に乗っていると思うが、バッテリーに蓄えた電力でモーターを駆動することは、誰しもが知っていることと思う。
そこで気になるのがバッテリーの寿命だが、果たして劣化することはないのだろうか。
はじめに
はじめに、ハイブリッド車両には2種類のバッテリーが搭載されることを確認しておかなけれならなない。
1つは補機バッテリーでもう1つは駆動用バッテリーだ。
前者は、通常のガソリン車やディーゼル車にも搭載されるもので、一般に“バッテリー”と呼ばれるものである。
それに対し、後者はモーターを駆動させるためのものであり、ハイブリッド車両特有のものであると言うことが可能だ。
今回は、この駆動用バッテリーの劣化や交換の必要性について投稿していることをご了承願いたい。
走行距離と寿命
皆さんが最も気になるのが、駆動用バッテリーの寿命だと思う。
仮に交換の必要性があるとなれば、その費用も気にしなければならず、迂闊にハイブリッド車を購入することができなくなってしまうからだ。
結論から言えば、“最低でも15年は大丈夫”と言える。
多くのハイブリッド車両は、バッテリーのメーカー無償保証期間が“5年10万キロまで”とされていることが多いのだが、実際にはそれよりもかなり多く利用することが可能。
先述の“15年”という数字でさえも、かなり少なく見積もった結果と言えるかもしれない。
と言うのも、2004年式の2代目プリウス(現行モデルよりも2代前)に搭載されるバッテリーについて、米国では”8年16万キロ”までの保証が付けられてるらしいのだ。
この期間内に不具合が発生すれば無償での交換に応じなければならないのだから、販売する側にとっては大変なことであり、絶対に回避しなければならないことは言うまでもない。
言い換えれば、このことは、“走行距離が16万キロを超えない段階でバッテリーに不具合が発生することがない”ことを意味している。
“最低でも15年は大丈夫”と言うだけの根拠が、ここにあるのだ。
交換の必要性
少なくとも一般のユーザーにとっては、ハイブリッド車の駆動用バッテリーを交換する必要はない。
ここまでお読みいただいている方には改めて説明する必要もないと思うが、実際は、それよりも先に他の部分に不具合が生じることになる。
よって、ほとんどのユーザーがバッテリーの寿命が来る前に車を買い替えることになるのだ。
確かに、1997年発売の初代プリウス(現行モデルよりも2代前のモデル)では、技術力の問題もあり、交換が必要になるケースも多かったらしい。
ところが、今ではそこから約20年が経過しているのだし、2代目プリウス(2004年モデル)に搭載されるバッテリーの保証期間についての事例もある。
それからさらに10年以上が経過し、技術の発展がますます顕著な現在のハイブリッド車であれば、“30万キロ乗っても大丈夫”と言っても過言ではないくらいなのだ。
少なくとも一般ユーザーが普通に使用している限りでは、特別の故障でもなければ、バッテリー交換をする必要はないと言えるだろう。
交換費用
現実的には交換する必要性はないものの、バッテリーの交換料金が気になるという方も少なくないと思う。
その料金を調べてみたのだが、トヨタのプリウスについてはバッテリーが13万円代でそれに約2万円の工賃が発生するらしい。
もちろん、車種や搭載するバッテリーによってもその額は変動すると思われるが、どうしようもないほど高いわけではなさそうだ。
交換するのに数十万円もかかってしまうとなれば車を交換した方がよいと思う人もいるかもしれないが、15万円程度であれば、その金額に納得して交換することもできなくはない。
とはいえ、他の車種やホンダをはじめとする他社のハイブリッド車両についてのデータがあるわけではないので何とも言えないが・・・。
しかしながら、ご周知の通り、そもそも交換の必要性自体がないのだからそこまで考えるのは杞憂に過ぎないのかもしれない。
終わりに
現在製造されている車両であれば、ハイブリッド車の駆動用バッテリーの寿命はとても長く、交換の必要性がないことがわかった。
その性能はますます良くなるだろうし、これを理由にハイブリッド車の購入をためらう必要は全くないと言ってよいと思う。
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