自動車の走行距離の表示方法として、オドメーターとトリップメーターの2つがあるらしいが、両者は何が違うのだろうか。
オドメーター
オドメーターとは、“その自動車が製造されてからの通算走行距離”を表示するものであるが、“走行距離計”とも呼ばれる。
すべての自動車にこの機能が搭載されているが、鉄道車両にもこの機能が付いているらしい。
通算走行距離はその車の状態を知るための1つの目安になり、中古車市場においては、車の価格の決定にも影響する。
よって、これがリセットされることはあってはならないわけで、そのような操作はできないような仕組みになっていることは言うまでもない。
ボタンを操作することで走行距離をリセットしたことがある方も少なくないと思うが、それはこのオドメーターではなく“トリップメーター”である。
表示方式
もともとは、走行距離が増えるごとに数字が回転する“機械式”が用いられていたが、90年代半ばから後半にかけて液晶表示のデジタル式オドメーターを搭載する車が登場した。
背景には、メーターの巻き戻しなどの不正行為対策と、液晶画面の普及があるが、近年ではほぼ全ての自動車でデジタル式が採用されている。
不正な数字操作
誠に残念な話ではあるが、オドメーターの数字を不正に操作し、走行距離の改ざんを行う悪質な業者が存在することも事実だ。
一般のユーザーがそのようなことを行うことができないようになっていることはすでに述べた通りだが、専門の機器と手法を用いれば数字の操作が可能らしい。
走行距離を改ざんした車を販売すれば完全な犯罪行為であるが、それが後を絶たないという現実があることを覚えておいて欲しい。
トリップメーター
こちらもオドメーターと同じく走行距離を計算するシステムであるが、“区間走行距離”を計測するものである。
オドメーターと違って、自由に“リセット”することが可能だ。
リセットのための特別な方法があるわけではなく、リセットボタンを押すもしくは、何かしらのボタンを長押しするなどの動作で、簡単に行うことができる。
出発前にこれをリセットすることで、目的地までの走行距離を知ることが可能。
さらに、トリップメーターがAとBの2つ搭載されている車もあり、その場合は別々にリセットすることもできる。
Aを使い給油から次の給油までの走行距離を計算し、Bでその日の目的地までの走行距離を測ることもできるのだから、なかなか便利な機能である。
終わりに
オドメーターとトリップメーターともに、それほど注目される機能ではないかもしれないが、有効に利用することでドライブがより楽しくなるかもしれない
普段の運転で、目的地までの走行距離を計測してみるのも面白いような気がする。
コメント