4WDという駆動方式があることは誰もがご存知のことと思うが、同じくAWDと表記される場合もある。
“どちらも同じだろう”と特に気にしたこともなかったが、本当に違いはないのだろうか。
4WD
4WDとは“Four Wheel Drive”の略であり、日本語訳は“4輪駆動”だ。
その名の通り4つの車輪が駆動することを意味しており、“四駆”と呼ばれることもあるが、この方式が採用されている車も少なくない。
4つの車輪全てに駆動力があるため道路状況が悪い場所での走行性能に優れ、雪道でも安全とされている。
AWD
こちらは“All Wheel Drive”の略称であり、日本語に訳せば“全輪駆動”と言うことになる。
国内メーカーではスバルがこの名称を用いていることが有名だが、レクサスでもこの表記が用いられてるようだ。
両者の違い
気になる両者の違いだが、やはり、英語を忠実に訳すことでそのヒントを得ることができるようだ。
4WDとは4つの車輪が駆動することを意味するが、車輪が4つある車においてはそれら全てが動くわけで、AWDとと同じ意味を持つことになる。
我が国では、一般に利用される自動車のほぼ全てが4つの車輪を持つため、4WD=AWDと考えて全く問題ない。
ところが、4つ以上の車輪を持つ車の場合は、4WD=AWDではない。
例えば、車輪の数が6つでその駆動方式が4WDの車の場合、全ての車輪が駆動するわけではないので、AWD(All Wheel Drive)と呼ぶことは不可能なのだ。
日本で見かけることはまずないと思うが、4つ以上の車輪を持ち、なおかつそれら全てに駆動力がある車は、AWDと表記されなければならないのである。
各メーカーの対応
我が国においては、4WD=AWDと考えてよいわけだが、各自動車メーカーがどちらの表記を用いているのかが気になったので調査してみた。
すると、スバルとレクサス以外はどのメーカーでも4WDと表記されているが、AWDはまだまだ馴染みが薄いということなのだろうか。
4WD:トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、スズキ、ダイハツ、三菱
AWD:スバル、レクサス
終わりに
我が国においては、4WDと表現してもAWDと表現しても構わないようだが、厳密に言えば、両者の意味が異なることをご理解いただけたと思う。
いずれにせよ、それらが走行性能の向上にとって大きく貢献していることは明らかであり、我々消費者にとって魅力的であることに変わりはないのである。
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