近年では、すっかりAT(オートマ)車が主流となったが、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違えによる事故の危険性が絶えず指摘されている。
そのような中、踏み間違えを防止するための画期的なシステムがあると聞いたので、早速投稿しようと思う。
踏み間違え事故
驚かれるかもしれないが、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いによる人身事故は、1日あたり約20件に近いペースで発生している。
2013年には6,448件の踏み間違え事故が起こっているが、54人の死者が発生しており、何とも痛ましい限りだ。
“踏み間違え”とは、具体的にはブレーキペダルを踏むつもりでアクセルペダルを踏み込んでしまうことを言うが、非常に深刻な事態を招く可能性を持つ。
中でも、ブレーキを強くかけようと深くペダルを踏み込んでしまうケースは特に厄介で、車が急加速することで大惨事に発展してしまうことも少なくないのだ。
また、減速するはずの車が加速することで運転手が焦り、さらに強くアクセルペダルを踏んでしまう場合もある。
踏み込んでいるのがブレーキではなくアクセルペダルである以上、どのような結果を招くのかは想像に難くないと思う。
ワンペダル
今回、この踏み間違え防止対策としてご紹介するのが、“ワンペダル”である。
これは、特殊な装置を取り付けることによりペダルが1つしかない“ワンペダル状態”をつくり、ペダルを踏み込めば必ずブレーキがかかるシステムのことを言う。
アクセル操作はつま先を横にひねることにより行われるため、“踏み間違い”が起こることはまず考えられないのだ。
また、加速中であってもペダルを踏み込めばアクセル操作が解除され、確実にブレーキをかけることができる仕組みになっている。
言葉で説明するのは難しいが、実際に動画をご覧になれば、その仕組みを理解していただけると思う。
ちなみにこのワンペダルは、“ナルセ機材有限会社”が開発したものであり、“ナルセペダル”と呼ばれることもあるらしい。
取り付け方法
ワンペダルは特殊な器具であり、個人で取り付けを行うことはできないため、ナルセ機材様の営業所に車を持ち込んで装着してもらうのが基本である。
車種に合わせて器具を作成するため、事前にペダル周りのサイズ等について打ち合わせをする必要があるようだ。
とは言え、多くの車種にワンペダルを取り付けてきた実績があるし、測定した寸法のもと新たに器具を作成することも可能らしいので、取り付け不可能と言うことはないと思われる。
なお、ナルセ機材の本社は熊本県にあるが、取り付け希望者の近所のディーラー等を仲介する形で取り付けてもらうことも可能とのこと。
よって、遠方にお住いの方にとっては嬉しい限りだが、とにかく会社と連絡を取ってみないことには何も始まらないので、取り付けに興味がある方には早めにコンタクトを取って欲しい。
連絡先は、上記のリンク先の“ナルセ様ホームページ”で確認することが可能である。
価格
気になる価格だが、片足タイプと両足タイプ、ナルセ本社への持ち込みとそうでない場合によってそれぞれ異なる。
詳細は下の表を確認して欲しいが、約20~25万円と考えてよいと思う。
決して安い価格ではないが、一度深刻な事故を起こしてしまえばこれとは比較にならないほどの金銭負担が必要になるわけだから、高いと言い切ることもできないはずだ。
価格 | ||
ナルセ本社持ち込み | その他店舗での取り付け | |
シングルタイプ(右足) | 170,000円(税込183,000円) | 200,000円(税込216,000円) |
ダブルタイプ(両足) | 200,000円(税込216,400円) | 230,000円(税込248,000円) |
お身体が不住な方のための助成金を設けている自治体も多いらしいので、対象となる方は役所等へ問い合わせるようにしよう。
終わりに
大惨事に発展しかねないブレーキペダルとアクセルペダルの踏み間違え事故だが、今回紹介したワンペダルは、その有効な防止対策になり得ると思う。
今後のさらなる技術の改良にも大いに期待したい。
コメント
年寄なので踏み間違い防止にワンペダルを導入してみました。
しかしアクセルを踏み込もうと思ってついうっかり乗せている
足を踏み込んで急ブレーキになって後続車に追突されました。
結局ワンペダルは踏み間違い防止の物ではありません。
やはり町工場のジジイが作る物は根本が欠陥品です。
コメントありがとうございます。
何を根拠に”町工場のジジイが作る物は根本が欠陥品です”と仰せなのか当方は存じません。また、ワンペダルが踏み間違い防止対策として役に立たないのか、単に貴殿の操作ミスが追突事故の原因なのかどうかも私には判断できません。
しかしながら、そのような事例がございますことは非常に有意義な情報であり、とても参考になりました。近日中に記事にも付け加えさせていただきたいと存じます。
この度は貴重なご意見、ありがとうございました。失礼いたします。