踏切を通過する車両に一時停止義務があることは言うまでもないが、信号機付きの踏切となると、その通行方法を正しく理解していない人も多いと聞く。
特に信号が青の場合が厄介だが、皆さんはいかが何思われるだろうか。
法律上は
この手の問題を解決するにはやはり法律に当たる必要があるが、踏切の通行についての規定がある“道路交通第33条第1項”を載せるので参照されたい。
(踏切の通過)
車両等は、踏切の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止し、かつ、安全であることを確認した後でなければ進行してはならない。ただし、信号機の表示する信号に従うときは、踏切の直前で停止しないで進行することができる。
道路交通法第30条第1項より
これで全てが解決してしまったようだが、信号機の表示に従う場合は一停止義務がないことがわかる。
徐行する必要があると言う声も耳にするが、条文を読む限りその必要もないようだ。
踏切に付属する信号が青を表示していれば、少なくとも法律上は一時停止も徐行も不要であることを覚えておこう。
注意点
付属の信号が青であれば一時停止することなく踏切を通過できるとは言え、そのようなケースは貨物線などの列車の往来が特に少ない踏切に限られる。
逆を言えば、例え踏切に信号機が付いていたとしても、それが青色に点灯することなく赤点滅機能のみを持つ場合がほとんどなのだ。
赤点滅である以上、通常の踏切同様に一時停止義務が生じることは言うまでもないが、踏切に信号機が付いているからと言ってそれが青色に点灯していることが確認できない限りは油断できないのである。
また、踏切とは無関係の信号機が近くに存在しそれが青く点灯していると言うケースも十分に考えられるため、運転者は慎重かつ的確に状況を確認しなければならない。
以上のことから、信号機の付属するしないに関わらず、踏切を通過する場合は確実に一時停止することができる安全な速度で接近することが大切と言えるだろう。
連動式信号
今回のテーマとは直接関係ないものの、“連動式信号”と呼ばれる、通常の信号と踏切用信号が連動して動作する信号機が存在するようなのでご紹介したい。
言葉で説明するよりは動画をご覧いただいた方が良いと思うが、実に良くできていると思う。
なお、交差点の信号機とは別に踏切直前に赤点滅の信号機が設けられ、踏切を通過する車両が必ず一時停止する仕組みになっていることにも注目したい。
終わりに
信号機付きの踏切の通行方法をご理解いただけただろうか。
既に述べたことだが、例え踏切に信号機が付いていても実際には一時停止義務が生じるケースがほとんどであるため、安全に停止できる速度で接近することを心掛けよう。
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