意外と知らない“路線バス”の優先! 油断すると交通違反に!?

路線バス

“緊急自動車の優先”については誰もが知るところと思うが、“路線バスの優先事項”となるとよくわからないと言う方も多いのではないだろうか。

今回はその詳細を解説するので、ぜひ最後までお読みいただければと思う。

スポンサーリンク

通行帯の優先

路線バスの優先事項として最もポピュラーなのが“車両通行帯の優先”であるが、具体的には、①路線バス優先通行帯(バス優先レーン)と②路線バス専用通行帯(バス専用レーン)の2つが存在する。

いずれも一般車両の通行が制限されるものの、その根拠となる条文が異なるなどの違いもあるため、詳細を以下で順に解説したい。

バス優先レーン

“路線バス優先通行帯”、いわゆる“バス優先レーン”は、道路交通法第20条の2第1項を根拠とし、路線バスの優先通行が認められている車両通行帯のことを言う。

(路線バス等優先通行帯)

道路運送法第9条第1項に規定する一般乗合旅客自動車運送事業者による同法第5条第1項第3号に規定する路線定期運行の用に供する自動車その他の政令で定める自動車(以下この条において「路線バス等」と言う。)の優先通行帯であることが道路標識等により表示されている車両通行帯が設けられている道路においては、自動車(路線バス等を除く。以下この条において同じ。)は、路線バス等が後方から接近してきた場合に当該道路における交通の混雑のため当該車両通行帯から出ることができないこととなるときは、当該車両通行帯を通行してはならず、また、当該車両通行帯を通行している場合において、後方から路線バス等が接近してきたときは、その正常な運行に支障を及ぼさないように、すみやかに当該車両通行帯の外に出なければならない。ただし、この法律の他の規定により運行すべきこととされている道路の部分が当該車両通行帯であるとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、この限りではない。

                      道路交通法第20条の2第1項より

路線バス優先通行帯(バス優先レーン)が設けられる道路において、一般車両が当該通行帯を通行することは可能であるものの、後方から路線バスが接近した場合には速やかに他の通行帯へ車線変更する義務を負う。

また、混雑などの道路状況によりそれが困難であることが予想される状況では、初めからバス優先レーンを通行してはならない。

ただし、交通の状況により止むを得ない場合と左折をする場合は例外であり、路線バスが接近する状況においてもバス優先レーンを通行することが許されるが、“この法律の他の規定により運行すべきこととされている道路の部分が当該車両通行帯であるとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、この限りではない”との記述がその根拠となる。

これらの規定に反する行為は当然ながら交通違反(路線バス等優先通行帯違反)だが、罰則などの処分の詳細については後述の“罰則”を参照願いたい。

バス専用レーン

(車両通行帯)

車両は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により前項に規定する通行の区分と異なる通行の区分が指定されているときは、当該通行の区分に従い、当該車両通行帯を通行しなければならない。

                       道路交通法第20条第2項より

バス専用レーンとは、その名の通り路線バス専用の車両通行帯であり、路線バス優先レーンとは異なり原則として一般車両の通行が禁止される(道路交通法第20条第2項)。

やはり道路標識又は道路標示によりその存在がドライバーに知らされるが、“専用”との表記が見られることが特徴だ。

基本的にはこれを通行してはならないと考えて間違いはないものの、左折時や緊急車両へ道を譲る場合には一般車両の通行が許される他、排気量50cc以下のスクーターや小型特殊自動車、軽車両については常時通行が許される。

以上の規定に違反した場合には通行帯違反に問われるが、罰則や反則金などの処分の詳細は後述の“罰則”を参照されたい。

なお、条文中の“前項に規定する通行の区分”とは、車両が原則として最も左側の車両通行帯を通行する義務を負うとする規定のことを言う。

発進の妨害禁止

(乗合自動車の発進の保護)

停留所において乗客の乗降のため停車していた乗合自動車が発進するため進路を変更しようとして手又は方向指示器により合図をした場合においては、その後方にある車両は、その速度又は方向を急に変更しなければならないこととなる場合を除き、当該合図をした乗合自動車の進路を妨げてはならない。

                        道路交通法第31条の2より

車両通行帯のみならず、路線バスが停留所を発進しようとする場合にも優先が認められるが、その根拠は道路交通法第31条の2にある。

具体的には、路線バスが停留所を発進するため進路を変更すべく方向指示器による合図を行なっている場合、後方の車両はその進路変更を妨害してはならないのだ。

これに違反した場合は乗合自動車等発進妨害に問われるが、“発進しようとしている路線バスに進路を譲るのはあくまでも任意”と考えるドライバーも多いようなので、十分にご注意いただきたい。

罰則

バス優先レーンの通行規則に違反した場合は“路線バス等優先通行帯違反”に、正当な理由もなくバス専用レーンを通行した場合には“通行帯違反”に問われる。

また、バス停を発進しようとする路線バスの通行を妨害した場合に“乗合自動車等発進妨害”に問われることも確認したばかりだが、反則金や罰則等の処分を下の表にまとめたので参考にしていただきたいと思う。

反則行為行政処分刑事処分
点数反則金(円)罰則
大型普通2輪原付
路線バス等優先通行帯違反1点7,0006,0006,0005,0005万円以下の罰金
通行帯違反1点7,0006,0006,0005,0005万円以下の罰金
乗合自動車等発進妨害1点7,0006,0006,0005,0005万円以下の罰金

※ 反則金を納付することで刑事処分を免れることができるが、詳細はリンク先のページを参照されたい。

反則金と罰金の違いを解説! 似ているようで中身は全く違う!?
“交通違反で捕まって罰金を取られた”と言う声を耳にするが、ほとんどの場合、それが罰金ではなく反則...

終わりに

路線バスの優先事項について正しくご理解いただけただろうか。

特にバス停を発進しようとする路線バスの進路変更妨害の禁止はいい加減にされがちなので、意識して運転するようにしよう。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク