全部で4種類!? スバルの四駆(AWD)システムを調べてみた!

“圧倒的に雪に強い”、“スバルの四駆は最も信頼できる”など、そのAWDシステムの性能が高く評価されているスバル車だが、一言で四駆と言っても実際には4種類のシステムが存在することをご存知だろうか。

私自身も詳細が気になり色々と調べてみたので、早速その結果を投稿する。

※ 上の画像は“スバルさんのホームページ(https://www.subaru.jp/brand/technology/technology/driving_awd.html)”より引用

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4種類の四駆システム

スバルのAWDシステム
  • ACT-4(アクティブ・トルク・スプリット)
  • VTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)
  • DCCD(ドライバーズ・コントロール・センターデフ)方式
  • ビスカスLSD付センターデフ方式AWD

現在スバルの四駆システムは全部で4種類存在し、各車種のコンセプトに合わせそれぞれ最適な方式が搭載される。

どの方式も常時4つの車輪が駆動するフルタイムAWDであり、トヨタやマツダをはじめ多くのメーカーが採用するオンデマンド式AWD(普段はFF状態で走行し、前輪が滑って初めて後輪にトルクを配分する方式)とは一線を画すものであることが最大のポイントだ。

 AWD方式  変速機  対象車種
ACT-4 AT レガシィ、インプレッサ、レヴォーグ(1.6L)、XV、フォレスター(AT)
VTD-AWD AT レヴォーグ(2.0L)、WRX S4
DCCD MT  WRX STI
ビスカスLSD付きセンターデフ MT フォレスター(MT)

ACT-4(アクティブ・トルク・スプリット)

スバルの四駆(AWD)システムの最大の特徴は常時全ての車輪が駆動力を発揮する点にあるが、このACT-4では通常前輪と後輪のトルクが60:40に配分される。

若干FF寄りのこの配分を基本としながらもセンサーにより4輪の駆動状況を常にモニタリングし、必要に応じてシステムが100:0から50:50までトルク配分率を変動させるため、急な路面状況の変化に遭遇した場合も安心だ。

この一連の動作を司る電子制御は非常に優秀で、スバル車の圧倒的な雪道走行性能を実現させているわけだが、同じ電子制御と言ってもデフォルト状態で4輪が駆動する点において、完全なFF状態(100:0)を基本とし必要に応じて後輪にトルクを配分するマツダのAWDシステムとは根本が異なることを繰り返しておきたい。

Xモード

※ 画像は“スバルさんのホームページ(https://www.subaru.jp/legacy/outback/safety/safety1.html)”より引用

レガシィアウトバックやフォレスターにはACT-4に“Xモード”が備わりその雪道走行性能をより素晴らしいものにしているが、これは電子制御によりエンジン、トランスミッション、AWDシステム、VDC(横滑り防止装置)を統合制御して超ローギア状態を実現するものである。

これにより、4輪の駆動力やブレーキが最適にコントロールされるため、新雪に埋もれた状態からの脱出や凹凸がある道路の走行、アイスバーン状態の上り坂での発進をスムーズに行うことができる他、下り坂での走行速度を5~10km/hに抑える“ヒルディセンドコントロール”も持ち合わせるため、ブレーキ操作に最新の注意を払わなければならない雪道下り坂の走行安全性が高まる点にも注目したい。

ご存知の通りスバルのAWDシステムは非常に優秀で、通常のACT-4のみを搭載する車種でも十分過ぎるほどの雪道走行性能を誇るのだが、Xモードがあればさらに安全に悪路を走行することが可能であり、これが雪上走行時のフォレスターやアウトバックの圧倒的なパフォーマンスに貢献していると考えて間違いないだろう。

VTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)

デフォルトの状態での前輪と後輪のトルク配分をやや後輪重視(45:55)にし、FR車の回頭性能を追求したシステムがVTD-AWDである。

ACT-4同様トルク配分は電子制御により変化するが、路面が滑りやすい状況であるとシステムが判断した場合には50:50に近い状態にトルク配分されるなど、四駆の直進安定性、走破性と曲がりやすさを両立させていることが最大の特徴だ。

なお、この方式は“バリアブル・トルク・ディストリビューション”とも表現され、レヴォーグ2.0LとWRX S4に搭載される。

DCCD(ドライバーズ・コントロール・センターデフ)方式AWD

電磁式LSDと機械式LSDを組み合わせることで、路面追従性とコーナーリングでの挙動変化を抑制するシステムが“DCCD”である(前輪と後輪のトルク配分は41:59が基本)。

コーナーリング開始の時点ではデフをフリーの状態にし回頭性を高め、コーナーリングが終わり再加速する段階では直結状態にすることで最大のトラクション性能を確保すると言うスバル独自の技術であるが、安全走行はもちろん、“少しでも速く走る”、“わずか1秒でも走破タイムを縮める”ことを最大の目的とするシステムだ。

本システムが搭載されるのは“WRX STI”のみであり、マニュアルモード(デフロック率を6段階毎に任意で設定可能)、と3つのオートモード(①AUTO、②AUTO-、③AUTO +)を選択することが可能である。

ビスカスLSD付センターデフ方式AWD

スバルの四駆システムの中で唯一電子制御を用いていない、最も古典的なシステムがこの“ビスカスLSD付きセンターデフ方式AWD”である。

駆動力を最大限に発揮させるため前輪と後輪のトルク配分は50:50を基本とし、安心感のある走りからスポーツドライビングまで幅広く対応することが可能だが、メカニカル四駆ならではのリニアで自然なフィーリングが持ち味。

こちらは、フォレスターのMT車に搭載される。

フルタイム四駆へのこだわり

スバルが4種類もの四駆システムを持ち合わせることに驚かれる方も少なくないと思うが、その根本には“どんな路面状況でも危険な状態を招かない”と言う思想があり、全てのシステムでフルタイム四駆が採用される

これに対し、普段はFF状態で走行し前輪のスリップを検知した時点で初めて後輪にもトルクを配分する方式が“オンデマンド式四駆”であり、他メーカーのほとんどの車種でこちらが採用される状況でもなおフルタイムAWDにこだわり続けるスバルの安全へのこだわりは他のどのメーカーよりも高いと言えるだろう。

もちろん、最新のマツダのAWDシステムの見事な完成度を見ても一概にオンデマンド式AWDがフルタイムAWDに劣ると言うことはできないが、常時4つの車輪を動かし走行するスバルのAWDシステムが圧倒的な悪路走行性能を誇り、多くのドライバーに信頼されていることは紛れもない事実である。

雪道走行性能

“圧倒的に雪道に強い”と言われるスバルの四駆だが、4つの方式毎にそれぞれ特徴こそあるものの、その雪道走行性能の高さは全ての方式に共通して圧倒的に高い

上に載せた動画(レガシィB4はACT-4を搭載)を見ても、何の苦労もなく雪上を走行する様子を確認できる。

もちろん、技術は日々進歩し、他社の四駆システムの性能が常に向上していることも事実だろうが、豪雪地帯でのスバル車の需要や自動車評論家の評価を見ても、モーターの力で後輪にわずかなトルクを発生させる某社のようなAWDシステムと比較すれば、やはりスバルのAWDが優位に立つと考えて間違いないはずだ。

スバルの四駆を雪上で徹底解剖!レガシィB4・インプレッサ・フォレスターなど「ACT-4」編(1/2)|試乗レポート【オートックワン】
ひとつの車種に最多で4種類の四輪駆動システムを設定スバルは1972年に量産乗用車の四輪駆動車を世界で初めて発売したことで有名ですが、1991年に「アルシオーネSVX」を発売してからは、ひとつの車種に最多で4種類の四輪駆動システムを設定するようになった特異なメーカーです。同じ車種なのに、...

終わりに

今回は4種類存在するスバルの四駆システムを考察したが、実際にスバル車を所有される方の意見や自動車評論家の評価を調査した限りでは、いずれのシステムも高い悪路走行性能を有することを知る結果となった。

私自身も、間も無くレガシィB4の納車を迎えるので、AWDシステムについて実際に体感することがあれば随時投稿したいと思う。

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