多くの人が、“雪道では4WD車が安全”と考えていると思うが、FF始め他の駆動方式との安全性の差はどれほどのものなのだろうか。
今回は、それぞれの駆動方式ごとの雪道での安全性について考えてみようと思う。
はじめに
はじめに、駆動方式の種類と表記のされ方について確認しておきたいが、今回比較の対照となるのは、①FF(前輪駆動)、②FR(後輪駆動)、③4WD(4輪駆動)の3つである。
FFとは“Front drive Front engine”の略称であり、エンジンと駆動輪が車のフロントにあることを意味している。
これに対し、“FR”が“Front engine Rear drive”の略であり、エンジンが前、駆動輪が後ろにあることを意味していることはお察しの通りだ。
最後に4WDだが、これは“4 Wheel Drive”の略称であり、4つの車輪で駆動することを意味することは改めて言うまでもないだろう。
- FF(Front engine Front drive):前輪駆動
- FR(Front engine Rear drive) :後輪駆動
- 4WD(4 Wheel Drive) :4輪駆動
雪道での安全性
FF
FFは現在流通している自動車の最も多くで採用されている駆動方式だが、雪道には比較的強いと言われている。
フロントにエンジンが搭載されるため、駆動輪に適切なトラクションがかかることでグリップ力が確保され、タイヤが空転し難いところが強みだ。
最近はスタッドレスタイヤの性能の向上が著しいこともあり、“FFでも問題なく雪道を走行することができる”と言う人も少なくないようだ。
一方、“上り坂に弱い”という弱点があることは指摘しておかなければならない。
上り勾配では、車のフロントにかかっていたトラクションが弱まるために、前輪が空転してしまうケースが少なくないのだ。
路面が凍結した状況では、大した勾配でないにも関わらず坂を登ることができず、立ち往生をしているFF車をよく見かけることがこれを物語っている。
FR
続いてはFRだが、こちらの駆動方式は“雪道に最も弱い”と言われている。
すでにその理由はご存知と思うが、エンジンがフロントにあるためその重さが駆動輪にかかることがなく、路面とのグリップ力を確保することが難しいのだ。
よって、駆動輪である後輪が空転するリスクが高くなってしまう。
また、駆動輪で舵を切ることができないため、“ハンドルを切っても曲がらない”と言う状況が発生することも少なくないことも覚えておいて欲しい。
4WD
多くの人が最も安全性が高いと考えている4WDだが、確かに、“最も雪道に強い駆動方式”と言ってよいと思う。
4つのタイヤ全てに駆動力があるため、その安定性は極めて高いとされている。
特に雪道発進には圧倒的な強さを誇り、FFやFR車ではスタックしてしまうような雪路でも、何事もなかったかのように走り出すことができるくらいだ。
前輪側へのトラクションがかからない状態でも、後輪で車体を押し出すことが可能なので、上り坂に強いことも魅力的である。
ブレーキング
以外に思われるかもしれないが、フットブレーキを踏んだ場合は、どの駆動方式でも安全性に大きな違いはないと考えられる。
フットブレーキを踏めば4輪全てが止まろうとするので、駆動方式に関わらず同じ条件になるからだ。
“4WDだから安全”と油断してしまいブレーキを踏んだところ大きくスリップしてしまうケースも珍しくないと聞く。
フットブレーキを操作することにおいては4WD車のメリットはないのだから、雪道を走行する場合はこれを強く踏むことなく、余裕を持った操作が必要と言えるだろう。
ただし、“エンジンブレーキの効き方は圧倒的に4WD車が優れている”と言える。
雪路ではフットブレーキよりもこのエンジンブレーキでの減速が重要になるので、これを考慮すれば、やはり4WD車の安全性が高いことは間違いないと思われる。
終わりに
総じて、雪道では4WD車の安全性が高いことは間違いないと思うが、それでも普段よりはリスクが高いことを忘れてはならない。
速度を出しすぎることなく、余裕を持ったブレーキングを心がけ、慎重に慎重を重ねて運転するようにしよう。
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