“自動車の電子キーの電池が切れてしまいエンジンがかからない”というトラブルに遭遇した人も少なくないと聞く。
電池が切れてはどうしようもないと思うかもしれないが、何と、それでもエンジンを始動させる方法があるらしいので早速紹介したいと思う。
はじめに
はじめに、電子キーが関係する最近の自動車のシステムについて確認しておこうと思う。
“電子キー”と言っても、各メーカーごとに“スマートキー”や“インテリジェントキー”などの名称があるのだが、本投稿では電子キーに統一することにするのでご了承願いたい。
この電子キーが関係するのは、①スマートエントリーシステムと②イモビライザーシステムの2つだ。
前者は、電子キーを携帯した状態であれば直接キーを操作することなくドアの施錠と解錠を行うことができる仕組みである。
詳しくは、上のリンクから専用に投稿したページを参照して欲しい。
一方、後者のイモビラーザーシステムは、電子キー側と車側の暗号が一致しない限りエンジンを始動させることができない仕組みのことを言う。
もちろん、私たちが普通に車を利用している限りでは双方が発信する暗号が一致するわけで、問題なくエンジンをかけることが可能である。
最近はプッシュボタン式スタートシステムを採用する車も少なくないので、ドアの施錠・解錠とエンジン始動の両方を、直接のキー操作なしで行うことができるケースも少なくないのだ。
電池が切れた場合
ドアの施錠・解錠
電子キーの電池が切れたとしても、ドアの施錠と解錠については問題なく行うことができる。
と言うのも、電子キーには通常の鍵(メカニカルキー)が内蔵されているため、それを使えばよいのだ。
昔に立ち返り、キーをドアの鍵穴に差し込み施錠または解錠することになるが、難しいことは一切ない。
注意点として、一昔前の車の場合、合鍵やメカニカルキーを用いて施錠・解錠した場合にセキュリティーアラームが動作してしまう可能性があることを覚えておいて欲しい。
そのためにも、一度、内蔵のメカニカルキーを用いてドアの施錠と解錠を行ってみるのがよいだろう。
エンジンの始動
厄介なのが、エンジンの始動だ。
先述の通り、最近の車にはイモビラーザーシステムが搭載されており、車側が発する暗号とキーが発信する暗号とが一致しなければエンジンを始動させることができない。
電子キーの電池が切れると言うことは暗号を発信することができなくなるのだから、エンジンをかけることは不可能なのである。
ところが、自動車メーカーももちろんこれを承知で、しっかりと対策がなされているのだ。
ブレーキペダルを踏んだ状態で、電子キーをプッシュ式スタートボタンに触れさせることでエンジンを始動させることができるらしい。
本当かと思い、私が所有するデミオとSAIの取扱説明書を読んでみると、両方とも同じ説明がなされているではないか。
さらには、動画投稿サイトへ実際の様子を録画したものがアップされているのて、そちらも参考にして欲しい。
動画にある通り見事にエンジンを始動することができるのだが、キーが電池の有無に左右されることなく特殊な信号を発信しているものと考えられる。
いずれにせよ問題なくエンジンがかかるわけで、最近の車が非常に良くできていると感心してしまう。
- ブレーキペダルをしっかり踏む
- 電子キーでスタートボタンに触れる(キーの裏面の場合が多い)
- スタートボタンのランプ(緑)が点灯もしくはブザーが鳴ったらボタンを押す
終わりに
近年の自動車に搭載されるシステムは高度なものになり、場合によってはトラブルが発生してしまうことも少なくない。
とはいえ、適切な対処法を理解していれば冷静に対応することができるわけで、本投稿が少しでも参考になれば嬉しく思う。
コメント